『立川談吉だいじな会』@ミュージック・テイト西新宿店

2015/12/08(火)19:30「立川談吉だいじな会」@ミュージック・テイト西新宿店

「仏四噺」
「そばにいて」
(仲入り)
「死神」

 何故か職場が人手不足で急遽夜23時までの勤務となり,無理やり二時間の休憩をこの時間帯にねじ込むという荒業で駆けつける。

 結構な確率で聞いてきたこの会も,今回で一旦ピリオドを打つとの発表。
 その会に自作の新作を二席かけた。

 談吉さんの新作は独特。嫌いじゃない。
 でもトリネタの死神を聞くと古典の凄さというか,練度の力を実感する。

 いずれにしても「だいじな会」に代わる何か模索中とのこと。
 立川談吉が何を考え何処に向かおうとしているのか,こちらからは全くもって判り辛いことこの上ないのだが,本人には見えているのだと信じて,今年の締めくくり,来年への標となるはずの26日の大事な会「談吉百席」を待ちます。

華子

妻と二人で個人宅での落語会へ。

 ヒョンなきっかけでお誘いいただき,大好きなお二人の落語を堪能。

 会場準備のお手伝いでもと少し早めに伺う予定だったけど,その前に立ち寄った六本木の「村上隆の五百羅漢図展」に見入ってしまい,思ったより長時間の滞在。
 写真撮影OKと言う事であちこちでシャッター音が聞こえる不思議な美術展。平日の昼間とはいえ,もっと入ってもいいのにな。

http://www.roppongihills.com/…/2015/10/mam_murakami_takashi/

 さて,予定より遅れたとはいえ,開演時間には充分余裕を持って都内の閑静な住宅街にあるM宅に到着。

 既に演者さんの一人が前日とこの日の昼過ぎに会場の準備を済ませて(その後別の仕事で一旦戻ったとのこと)おり,特に手伝うこともなく,程良い広さの和風の客間でお抹茶をいただくという優雅な待ち時間。

 元々この話が持ち上がった別の落語会にいた顔ぶれからは我々夫婦の他にはもうお一人の女性のみが参加。その他は主宰者Mさんのお知り合いで総勢10名ほど。あの場で想像していた雰囲気とは隔たりのあるハイソな落語会でした。
 落語に詳しい方ばかりではなかったようですが和やかで楽しい会。演者さんを交えた料理持ち寄りの打ち上げも楽しかった。

 あの位の広さと雰囲気のある部屋があれば落語会が出来るんだねぇ……

『材木座らくご会プチ・その23【らくご食堂 4】』@COBAKABA

2015/11/28(土)18:00「材木座らくご会プチ・その23【らくご食堂 4】」@COBAKABA

 妻と。
 いつもなら地下鉄で戸塚まで出て,JRで鎌倉か北鎌倉というコースなのだけれど,エレ片関連で知り合ったステンドグラス作家カトウさんが参加しているグループ展が鎌倉・江ノ電極楽寺駅近くで開催中。

http://stainedglass008.noor.jp/
http://nsize.jp/
http://nsize.jp/Na_size_is.html

 というわけで,大船から湘南モノレール。江の島から江ノ電で極楽寺方面を目指す。

 モノレールからは富士山が霞んで見える。妻が異様にはしゃいでいると思ったらモノレールの独特の揺れにやられそうなので,敢えてテンションを高くしていたらしい。
 しかし,全八駅14分はもたず,ギブアップして降りたのが「目白山下駅」。惜しい七駅目。
 後一駅だがどうしても乗りたくないと徒歩で江の島を目指す。
 江ノ島駅近くの羊羹やさんのベンチで少し休んで江ノ電。車内はそれほどではないけれど鎌倉方面の混雑で遅延しているらしい。
 極楽寺駅一つ手前の稲村ケ崎駅で下車。これは妻の具合のせいでは無く歩きたいから。極楽寺駅まで歩く途中にある会場のFLATは小さなスペース。カトウさん他二名の作家さんが在廊。
 「節絵」とは耳慣れない言葉だけど床の間の掛け軸の現代版かな。

https://www.facebook.com/FLAT-722517397858021/

 FLATを後にし極楽寺駅近くの成就院に寄ってから江ノ電で鎌倉駅へ。
 成就院は18年前に二人で来たらしいのだが,私はといえばその場に立っても全く思いだせなかった。妻は18年前に来たのは梅雨時で雨が降っていたとか,懐かしがり喜んでいた。紫陽花で有名な所らしい。

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 落語会の方は立川こはるさんで

「真田小僧」
「芋俵」
(仲入り)
「品川心中(序)」

 築地とのげシャーレのパラダイスの狭間。私にとっては久々のこはるさん。
 初めての鎌倉の会なのに意外と知った顔が多い,と,かえって演り辛らそう。
 伸ばしてるわけではないが切る暇が無いと半端な長さの髪で,声も本調子では無い感じ。
 白装束(しろしょうぞく)がスラっと出てこないのはご愛敬。
 とはいえ,歯切れの良いこはる節は健在。
 年内にあと一回はこはるさんを聞く機会があるはず。本調子でありますように。

2015 立川笑二独演会~『師匠の噺(居残り佐平次)』と他二席~@お江戸上野広小路亭

2015/11/25(水)19:00「2015 立川笑二独演会~『師匠の噺(居残り佐平次)』と他二席~」@お江戸上野広小路亭

「看板のピン」
「猪買い」
(仲入り)
「居残り佐平次」

 笑二さん25歳の誕生日前日,独演会としては今年最後。
 開演前の受付に届いた贈り物は一つだけだったとか。(終演後は不明……)

 「看板のピン」は初めて聞く形。これも師匠の形なのかな?面白かった。

 「猪買い」は昨年も随分と演られたようだけれど,私は初めて聞いた。面白い。なんとなくサゲが腑に落ちなかった気がするだけど曖昧。

 「居残り佐平次」は間違いなく師匠の形なのでしょう,私が談笑さんに感じている苦手な部分がもろに出た話。
 途中までは凄く面白かったのに,最後で凄く嫌な気持ちになった。そういう意味では凄い話。

 終演後の挨拶は「よいお年を」

『Biri-Biri寄席』@Cafe Live Wire

2015/11/20(金)19:00「Biri-Biri寄席」@Cafe Live Wire
「寄合酒」立川うおるたー
「替り目」立川志ら鈴
「和歌三神(ねたおろし)」立川寸志
「親子酒」立川笑二
「がまの油」立川寸志

 うおるたーさんは初。鼻が高い。(顔の話)

 志ら鈴さんは随分と久しぶり。あぁ,そうそうこんなお辞儀だったなぁ。なんだか不思議なお辞儀なんだ。
 以前は声質がアニメっぽいなぁと思っていたけれど,本人が微調整しているのかこちらが慣れたのか,そこは気にならなくなった。話も悪くなかったけれど,サゲがフニャっと終わった。

 寸志さんの「和歌三神」は初めて聞く話。「鼓ヶ滝」のバカバージョン。面白かった。

 笑二さんの話はいつも高値安定。

 寸志さんの「がまの油」は酔ってからの油売りがリアルにメンドクサイい苦手なタイプでひく。

 「若手と飲もう」という触れ込みの打ち上げではありましたが,やっぱりというか前座さんが色々と気を使って働かなければならずチョット気の毒。とはいえ,普通の飲み会に比べれば客に交じって飲む時間も取れたのかな。

 会場は怪しげだけれど,面白い会だった。

『負けてたまるか!? 立川らく兵 vs 桂宮治』@道楽亭

2015/11/17(火)
「長短」立川らく兵
「天災」桂宮治
(仲入り)
「徳ちゃん」桂宮治
「目黒のさんま」立川らく兵

 宮治さんは「天災」で,らく兵さんは「目黒のさんま」で台詞がとぶ。ジタバタしつつ笑いをもぎ取る宮治さんと,そのまま暫くフリーズしていたらく兵さんの好対照ぶり。

 打ち上げでもウーロン茶を手に宮治さんの口撃に防戦一方のらく兵さん。何だかいじらしい。

 でも,宮治さんも西荻でのネタおろしに続いて同じところで詰まったらしく,本気で凹んでいたのも可愛い。

『余一会 激突!二ツ目バトル』@浅草演芸ホール

「挨拶」古今亭志ん輔
出演者紹介
商品賞金審査員紹介
出番決めジャンケン
「ぼくのアニさん」瀧川鯉八
「ビール売りの女」古今亭駒次
「道具屋」三遊亭好の助
「もう半分」桂夏丸
(仲入り)
「寛永宮本武蔵伝 山田真龍軒」神田松之丞
「出待ち」柳家わさび
「大工調べ(序)」立川笑二

「パントマイム」カンジヤマ・マイムB
「宮戸川」古今亭志ん輔

 10:30に到着したが,既にちょっとした行列。先頭の熟年ご夫婦に続いてギャルズ数名。青年一人に続いて並ぶ。
 暫くして,鯉八さん,夏丸さんが到着。浅草演芸ホールが初めてらしい笑二さんは入口を探してしばしウロウロ。

 最前列まん真ん中に陣取る我々夫婦。舞台が近くて高いので見上げる感じ。結構な客の入り。

 六人の予定だった審査員は二名欠席で四名に。
 ジャンケンで決まった順番は不思議にチラシ写真の並び通り。

・紹介の時から当日放送のNHK新人落語大賞の話題を押しっぱなしの鯉八さんからスタート。
 ところが時間配分に手違いがあったらしく,当初のプログラムでは一人当たり15分予定だった持ち時間が,二人目の駒次さんから急遽20分に変更されたらしい。
 そのうえ,開演後もお客さんが増え続け,鯉八さんを聞いていない客(審査員)がかなり居たりとか,どうにも鯉八さんには不運な状況。NHKの反動なのか弾けたというか抜けた感じで面白かっただけに勿体ない。

・駒次さんはBS笑点の若手大喜利等で拝見したことはありますが,高座は初めて。野球に疎い私でも面白かったし会場受けもすごかった。

・全く初めての好の助さん。ナポレオンズの背の高い方の息子さんなんだとか。こちらも面白かった。

・怪談噺で挑んだ夏丸さんの高座は二回目。前回も怪談で「江島屋怪談」だった。如何にもなオドロオドロしさではなく淡々とした口調がかえって怖い。
 怪談は結構だけど,マクラでの唐突な歌とか空回り。目立つ言い間違いもあり惜しい。

 仲入りで気がつけば二階席にもそこそこのお客さん。

・松之丞さんは間近で見た汗の量が尋常じゃない。
 私が講談を知らない為かもしれないが,笑いはいらないんだけどというタイミングでちょいちょい挟んでくるのが気になる。ひたすらカッコ良いのを聞きたいな。

・わさびさんは二回目か。話はもうちょっと練れそうな気もするんだけど,何しろホワンとした雰囲気と強烈な表情のギャップが面白い。結構好き。

・笑二さんの大工調べは何度か聞いているけれど,やっぱり特に終盤の与太郎の啖呵が堪らない。

 鯉八さんがスマートフォンを持って現れ「(NHKで)今俺が演ってる」と司会の志ん輔さんに見せるなど,バトルとは程遠いユルーイ雰囲気のなかでの結果発表。死装束と皆から揶揄された白い着物で挑んだ松之丞さんが優勝。
 審査員からの個別の寸評で忘れられたわさびさんが泣きながら舞台を去るという件も面白かったな。

 鯉八,笑二という贔屓のお二人が優勝できなかったのは残念だけど,総じて皆さん面白かった。偉そうに言えば予想以上に面白かった。帰宅後に録画で見たNHK新人落語大賞と遜色ないくらい。