横浜にぎわい座)。二人。
芸能・エンターテインメント
やなぎかげ
まだまだ暑い土曜日の午後に奥様を引っ張って久良岐能舞台で行われた能衣装・能面展へ。
シンボル
松本人志さんが病気療養による長期不在の今、あの映画が本当に面白かったのか確認すべきかも。
R-1グランプリ
あべこうじさん,おめでとう!
M-1グランプリ
面白いぞ「笑い飯」。
映画と落語とカフェとカフェ
日曜日に久々に休みをとって,今年が最後となる大銀座落語祭へ。数日に亘って数箇所の会場で若手から大御所までがいろいろな演目を行う。落語祭と銘打ってはいるが,漫才・コント・パフォーマンスなんでもあり。
私のお目当ては三遊亭白鳥さん。新潟県上越市出身で模型店の二男。高田高校出身との事ですから優等生ですね
聞いたことはないが新作中心の実力派らしい。
プログラムは三部構成で,一部には白鳥さん以外にも髭男爵,狩野英孝,ハイキングウォーキング,はんにゃ,フルーツポンチ,5GAPと今な面々がテンコ盛り。
二部は電撃ネットワーク。銀座博品館劇場で電撃ネットワーク!
三部は昔昔亭桃太郎(せきせきていももたろう)さんが「死神」を初演でかけるという。失礼ながら聞いたことの無いお名前ですが,この売れっ子メンバーのとりを勤めるのですから,大御所なのでしょう。そんな方の初演を見られるというのも一興。
これで1,500円は安いと,予約開始日に電話したが(と言っても私は仕事中なので奥様に依頼)なかなか繋がらないまま販売終了。人気だな髭男爵!けど,後日の二次募集でまぁまぁの席がとれてラッキー。
当日は12:00からの銀座での落語会の前に,09:40から川崎チネチッタで映画「チェブラーシカ」を観る。チネチッタでは同じく前日から始まった「崖の上のポニョ」も当然上映していて,そちらには次々と子供連れが吸い込まれて行くのに,こちらは今一歩伸び悩みか!?
内容はチェブラーシカが好きな人には面白いとしか言えません。
映画が終わって速攻銀座へ,ギリギリ開演に間に合う。
5GAPから始まって休憩を挟んで白鳥さんで終わる一部,髭男爵が乾杯してるよ!Qちゃんがコーラ飲んでるよ!面白い!
電撃ネットワークの二部。面白い!期せずして観客からアンコールの手拍子が起こるが,三部が控えているので無理だろうと思っていたら,やっぱりあえなく10分休憩のアナウンス。
電撃ネットワーク大暴れの痕跡を消すために,若手が舞台を掃除するうちに休憩時間中が終わり幕があがるが,めくり(演者さんの名前が書いてあるやつね)がない。
噺家さんが登場。前述のとおり私は桃太郎という噺家さんを知らなかったのですが,高座に座ったその人はど~見ても若すぎる。すると,やはり三遊亭なんとかという若手の方で,電撃ネットワークが作った空気とパフォーマンスで使った花火の煙で,落語を始められる状況じゃないから場を繋げと言われて急遽出てきたらしい。10分くらい話していましたが,結構面白かった。後で名前を確認しておこう。
いよいよ真打登場。ご本人曰く,普通,始めての噺は上野広小路亭とか池袋演芸場とかの小さな寄席(冗談で,もっとひどい言い方をしていたが忘れました。)でお客さんの前で何度か演じて,反応を見つつ修正を加えて完成度を高めるらしいのですが,今回は「初演」が売りなので他ではやらないでくれと主催者に言われたのだとか。
博品館劇場で初演というのはベテランでも緊張するようで,なかなか噺に入らない。師匠に当たる春風亭柳昇さんみたいな飄々とした語りではあるのだけれど,いまいち合わないなぁと思いながら聞いていたが,最後の下げにはあっけにとられた。もともと新作中心の噺家さんらしいので,古典そのままじゃないのは主催者側の狙いというか希望だったのかもしれないけれど,面白くなくて吃驚。桃太郎さん。今度は練り上げた話を聞いてみたい。
15:00過ぎに終了。お昼を食べていないのでお腹は空いているけれど,半端な時刻なのでディック・ブルーナモスの銀座カフェで極々軽く食事。
少しブラブラして地元に戻って17:00過ぎ。新しく出来たおされなカフェで早めの夕食。
イームズを並べたミッドセンチュリーっぽい雰囲気のお店ですが,同じカテゴリーで括られるとはいえハンス・ウェグナーが置かれているのは微妙。
ハートランドをたのむ。美味しいねハートランド。奥様の頼んだグァバジュースも同じデザインの大きさ違いのiittalaっぽいグラス。ビールとソーセージと温野菜で至福の一時。
物足りないのでポークチャップとハウスワインの白をグラスで頼む。ワインの銘柄を尋ねると「秘密」だと。何故?グラスはリーデルオーかな?味は悪くない。
ポークチャップはお手軽な値段から想像していたのとは違って,厚手で大振りのポークがドーンと二枚。美味しいけど,いささか甘すぎるかなぁ。
ハウスワインの赤をグラスで頼む。銘柄は訊かない。ポークの味のためかワインまで甘く感じる。
今度はボトルでワインを頼んでゆっくりしてみましょう。
満足と不満足の振幅の大きな面白い一日でした。
※メニューのChampagneのラインナップがスプマンテとカヴァとポメリー(ヴーヴだったかな?)。
ピリオド
2005/11/06,急性骨髄性白血病のため本田美奈子. さんが亡くなられたそうです。38歳。
私の中ではミュージカル女優ではなく,「1986年のマリリン」のアイドル歌手。
改めて聞きなおしてみると,「へそ出しルック」の派手なコスチュームや振り付けと相まって,楽曲はパワフルなイメージですが,この頃はまだ声に力があるという感じではないような。
アイドルからミュージカル女優への転換を試みていた頃の彼女は,細い体で精一杯の声を出している感じがいたたまれなかった記憶があります。
決して聞き苦しいとかということではないのですが,「もういいよ無理しないで」と言いたくなったものです。本人がボイストレーニングなどで懸命に磨いた声なのでしょうから,聞き手としては,その結果に身を委ねていればいいのでしょうが,「肉体の酷使」というイメージが付きまとっていました。
昨年,姓名判断で画数を31画にするために名前の最後に「.」を付けたのだそうですが,みのもんたさんのコメントが「人生にピリオドを打つことになるとはね」……
法名は「釋優聲(しゃくゆうしょう)」だとか。どこまでもせつない。
九代林家正蔵襲名披露
2005/05/15神奈川県民ホール。顔ぶれは出演順に春風亭小朝、林家木久蔵、柳家花禄。それに曲芸というのか太神楽というのか、翁家勝丸さん。
この方が、なんでしょう、どう見ても何度かマジに失敗してましたね。フォローの喋りは面白いんですけどねぇ。
小朝さんは創作を。この方,誰もが認める才能の持ち主ですし,現在の現役噺家さんの中ではピカイチだと私も思います。
二十年も前でしょうか,新橋演舞場の小朝さんの公演に行いきました。確か演舞場で落語の公演が行われたのはそれが最初だったと思います。当時から小朝さんは特別な存在で,そうでなければ演舞場でなど出来ませんが,感嘆したのを覚えています。とは言っても演目などは覚えておらず,その時に前座を務めて「あにさん(小朝さん)が演舞場で初めて落語をやるといっても,先にやるのはあたしですから……」と言っていたのが,今は亡き四代目桂三木助さんだったのが今となっては印象的ですが。
でも,時に理が勝ち過ぎるというか,狙いがタイトというか,今日の噺は,「寝たきり老人」「嫁舅」「葬儀」といった題材に「カラオケ」をからめて扱い,いささか際ど過ぎる内容だったような気もします。小朝さん目当てのお客さんにはよいのでしょう。改めて小朝さんを聞いてみたいと思います。
木久蔵さんは、笑点ネタや八代林家正蔵(林家彦六)の真似できっちり笑わせてくれました。
花禄さんが仕切った口上。花禄さんは似た境遇の身の上話。
小朝さんは「正蔵は他の噺家がどんなに稽古をしても身につかない,生まれつきの何かをもっている。」と持ち上げ「その代わり,誰もがもっているものを持っていない」と落とす。十年後の正蔵を楽しみにしろと言い,その頃には正蔵が放棄した?三平を自分が継ぎ,花禄が小さんになっている,とも。木久蔵さんがどうなっているのかには触れなかったな小朝さん。(小朝>三平は無いと思うぞ。本人も本気でなりたがっているとも思えないし。)
木久蔵さんが無難にまとめる。
花禄さんは「長短」。この方も評価が高いようです。私も嫌いではありません。でも,小朝さんとは違う意味で,計算し過ぎというか,作りすぎというか……。等といっている時に頭の中に比較の対象として浮かんでいるのは小さんさん。それは酷というものでしょうね,我ながら。方向性も違うのだろうし。
さて九代林家正蔵「子は鎹(かすがい)」
期待通りでした。それ以下でも、かといってそれ以上でもなく。今の段階では,(面白くないという意味ではなく)面白味に欠けるきらいはありますが,まっとうに取り組んでいる姿勢には期待。また見たいと思います。
立川談志
2004/12/22。一年の〆は読売ホールの「リビング名人会 立川談志」。
落語は好きですが,日常的に寄席に通ったりするわけではなく,これ以外には年に一度くらい誰かの会を聴きに行くか行かないか程度です。
さて,談志さんの「芝浜」はここ五年くらい連続で聞いています。初めは中央会館でした。談志さんの到着が遅れたのか,話が延びたのかで,終わり時刻がおしてしまったのを会場側にせかされたのが気にいらなかったようで,「芝浜」の後で随分ときつい事を言っていたような記憶があります。で,そのせいかどうか,翌年から読売ホールに移ったような……
今回の構成は,着物が届いていないとかで先ずは正真の私服で登場,その後,二昔前の芸人さんの様なキラキラの洋服に着替え。雑談・ジョークから入り,着物に着替えて一席。仲入りを挟んで「芝浜」。
年によってはその後に挨拶めいたことを言うこともあるのですが,今回は拍手の中,自ら舞台袖の弟子に合図を送り幕を下ろさせてそのまま終了。ロビーで待っていれば出てくることもあるようなのですが,まあ私もそこまではせずに人波におされて会場を後にしました。今回の「芝浜」ご本人はどうだったのか。
芝浜,芝浜と繰り返していますが,別にプログラムとして事前に決まっているわけではないのです。いつだったか談志さん本人も「第九じゃあるまいし」とおっしゃっていたように,年末には「芝浜」と客はそれを期待し,今までのところ談志さんもそれに応えているわけです。
正直な話,落語の技術(演技力とか構成力とか)では,現役の方々のなかにも談志さんより上の人がいると私は思っています。それでも聴きに行くのは多分,その落語に対する姿勢なのかな。
小さんさんや志ん朝さんやの会であれば楽しいひと時を過ごしに行くわけですが,談志さんの場合はそんなわけには行きません。厳しいですから。客であろうと気に入らなければ文句を言います。しかも,今時の若手芸人さんみたいにそういうキャラを演じているわけではなく,本気を感じさせます。でも,そんな瑣末なことよりも,その基にあるもの,ともすると聞き手側にもいたたまれなさを覚えさせるほどの自身の芸に対する真摯な態度が緊張感を生み出すんでしょうね。
なにも忙しい師走にお金を払って緊張しに行くこともないのですが「男の生き様を見に行く」とでも言うのですかね。まぁ「そんなもんは芸じゃねぇ」って話ですが。
※談志さんの演技力がどーのとか言ってますが,最後のおかみさんの告白部分では涙を堪え切れません。歳のせいでしょうか。とはいっても客層からすると私より高齢の方はいくらでもおいでになるようですが,泣いてる方はあまり見かけません。