立川生志

深川江戸資料館(二人)
 手拭の老舗「戸田屋商店」さんが今年で創業140周年を迎え催事を行っています。
 注染の実践,古道具の展示,新柄の発表などの他に立川生志師匠の高座も。

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渋谷に福来たるSPECIAL ~落語フェスティバル的な~「古典ムーブ/春一番」

渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(二人)
 17:00開演。この日も,ど真ん中とはいえないものの最前列の中央ブロック。
「真田小僧」入船亭辰じん
「明烏」柳家三三
「花見の仇討」桃月庵白酒
(仲入り)
「お節徳三郎」柳家喬太郎

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渋谷に福来たるSPECIAL ~落語フェスティバル的な~「師匠噺/四派饗宴」

渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール(二人)
 先行予約が効いて最前列ど真ん中。
「牛褒め」(春風亭昇太)前座の態で
「犬の目」(三遊亭兼好)二ツ目風
「鼠穴」立川生志
(仲入り)
「蛇含草」三遊亭兼好
「ストレスの海」春風亭昇太
「傘碁」柳亭市馬

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談春弟子の会 第二部

らくごカフェ(一人)
「子褒め」立川春太郎
「孝行糖」立川春松
「桑名船(鮫講釈)」立川こはる
(仲入り)
「転失気」立川はるか
「山号寺号」立川春樹
「崇徳院」立川春太
「挨拶」立川談春

 同日に勤務先至近のCDショップで開催された,立川談吉さんの会とどちらにしようかと悩んだ挙句にこちら。
 こはるさんを拝見するのは四回目か五回目か。
 口調が心地よい方なので,ピッタリの演目のはずではあるけれど,詰まる回数が多すぎた。
 人気者のこはるさんのこと,はじめは暖かく笑っていた客も,あまりの詰まりっぷりに苦笑いを経て,手に汗を握り心配し始める。なんだこの状態。
 袖から誰かが助け舟を出したらしく,そちらを向いて「言わないでくれ」と声をかけるやり取りで笑いをとったが,調子は完全には戻らず。(調子よく進むところは本当に良い。)
 下げ近く,「鮫にも伝わって」というところで,違う意味での笑いが起きる。「鮫もあきれて」とでも言えば面白かったのに,と無責任な感想。

 どれ程の自信があったのか,見切りで試しだったのかは判りかねますが,初めてメガネをかけたまま高座に上がったこはるさん。そのせいでもあるまいが,こんなはずではなかったということか,座布団を反して高座を下りる表情がなんとも切ない。
 勉強を怠っているとは思えませんが,この日の結果は明らか。自分を甘やかすこともないでしょうし(印象論です。),めげずに次を目指していただきたい。

 立川はるかさんは,つい先日の談春さんの独演会(にぎわい座)の開口一番で金明竹を拝見したばかり。独特の雰囲気で聞かせます。

 立川春樹さんは,昨年(2011)五月の談春独演会(にぎわい座)の開口一番で拝見しているはずですが,失礼ながら明確な印象がない。
 この日は会場の違いなのか、のびのび演じかなり面白かった。

 立川春太さんも面白かった。
 これは他の方だったか,既に記憶が曖昧なのが情けないところですが,まくらでバレンタインデーに触れ「ブラックデー」が無いというはなしをされていましたが,韓国ではポピュラーなイベントであるということは日本でも割りと知られていると思っていた(回りくどい)のでオヤッという感じ。
 少し調べる気になれば情報はあるだろうになぁ。

 その後,大きな声では言えないが,村上龍に似たおじさんが乱入して来たのかと思ったら師匠の立川談春さんが挨拶。談春一門の昇進って,厳しいのですね。

立川談春独演会@にぎわい座

にぎわい座(二人)

「金明竹」立川はるか
「源平盛衰記」立川談春
(仲入り)
「夢金」立川談春

 はるかさんの言いたては,なかなかでした。

 源平盛衰記は,当然と言うか意識的ではあるのでしょうが談志色が強く,それを期待している人にとっては堪らないのでしょうし,この時期(未だに)私も聴いていて堪らないものがある。
 ではあるけれども,これで最後というのはあまりにもったいない。
 一つの古典として談春流の源平盛衰記を是非聴きたい。この日の源平をやれるのも談春さんだけだけれど,あれを自家薬籠中のものに出来るのもまた談春さんだけだよ。

談志ザ・ムービー「芝浜2007特別編」夜の部

「ぞろぞろ」立川談吉
「火炎太鼓」立川志らく
(仲入り)
「芝浜」(映像)立川談志
 2006年まで何度か奥様と年末のよみうりホールで行われた立川談志さんの独演会に出掛けたが,年々肉体的な衰えが露わになる家元の高座に付き合わせるのも忍びなく,翌年は独りで観た。

 その2007年の「芝浜」は,本人をして「ミューズが降りた」と言わしめた伝説の高座となる。
 にもかかわらず,この目で見この耳で聞いた私はピンと来なかった。勿論,立川談志の芝浜が悪い訳は無いけれど聞かせどころである女房の告白の件が嵌らなかった。
 その後,ご本人だけではなく,廻りからの評判の高さを見聞するに付け,自分の理解度が低いのかなぁなどと考える。
 そして,やはり評価の高い2006年の別公演(これは実際には見ていない)の芝浜を追悼番組で見ても,やはりピンと来ない。
 年齢による衰えはさておき,立川談志の技術や理論の積み重ねから,それらを超える表現が現れることがある。それは素晴らしいものであるには違いないが,要は好みの問題。私好みの演り方ではないということ。ただ,それだけなんだと思う。

 さて,よみうりホールで行われた「談志ザ・ムービー「芝浜2007特別編」夜の部」を見に奥様と出かけた。
 伝説の高座の映像を,それが演じられたよみうりホールで上映する。
 会場に入ると,舞台の幕が開いた状態で,設えられた高座には家元の写真。めくりも「立川談志」。入れ替わり立ち替わりステージに近づき写真を撮る人が絶えない。
 開演が近づき,一旦幕が下りる。
 改めて幕が上がり,談志最後の弟子となった立川談吉さんの「ぞろぞろ」。
 初めて拝見するが,千人を前に怯む素振りも見せず,客席の反応を確認しつつ堂々の高座。30歳になったばかりとのこと。面白い。楽しみ。
 続いて立川志らくさんの「火炎太鼓」。
 談志さんの話は当然ながら,例によって談春さんの話。談春・志らくはBLか。
 談志さんが憧れた志ん生の十八番に,志らくさん独特の笑いを織り交ぜた独特の世界。いやー,面白い。
 中入り後の幕が上がると,舞台上のスクリーンに,正に同じ会場の高座風景が遠景で映し出される。
 スクリーンの端から立川談志が現れると,会場からも拍手が起こる。画面が寄りになり,立川談志の芝浜が始まる。
 話しが終わり沸き起こる拍手を制して「一期一会。また違った芝浜が出来た。」と深々と頭を下げる。スクリーンの中で一旦下りた幕が,再び上がる。「良かったと思う。ありがとう。」もう一度「一期一会」と口にして再び頭を下げスクリーンの中の幕が下りる。
 その映像を隠すように,舞台の幕が下りる。切ない。
 正直なところ,今回の映像でも嵌らないという印象は変わらないのだけれど,それでも立川談志は立川談志だった。
 結局,私が生で立川談志を見たのは,あの高座が最後。自分の芸にも厳しかった立川談志が自らその出来を認めた芝浜に立ち会えたことは,やはり幸運だったなぁ。