桂宮治独演会「独演会ですぅ…夏」@日本橋社会教育会館ホール

2013/06/14(金)19:00 日本橋社会教育会館ホール

ご挨拶
「まんじゅう怖い」三遊亭遊松
「皿屋敷」
「青菜」
(仲入り)
「百川」

 宮治さんが心配されていた客の入りもまずまず。
 会場であったお知り合いが「お客が少ないっていうから自腹で家族と知り合い連れて来たけど,必要なかったかなぁ。」とおっしゃっていましたが,これもまた宮治さんの魅力がなせる業。つまらない会に知り合いは連れてこれない。

 私はといえば,前日までの連続長時間勤務のため本気で眠かったので,ミンティアメガハードを持参しましたが睡魔の出番なし。宮治さんの会で期待を裏切られたことはないのですが,今回も盛り上がりました。

 個人的に気になった点がいくつか。

・立派な会場なのに,宮治さんのメクリがシワシワ!!
・お菊さんが縛られたのは「ロープ」って言った?
・ガラスのコップはふったっけ?聞き漏らした?
・お湯やの帰りなら体は熱いんじゃないか?

 まぁ,そんな重箱の隅の話は脇に置いておくにして「百川」だ。

 私が直近で「百川」を聴いたのは,にぎわい座の一門会での立川談春さん。二日連続で聴いた。よかった。談春さんの「百川」に何の文句もないけれど,その時に「あ~宮治さんで聴きたいなぁ」と思った。

 「お見立て」や「棒鱈」を聴けば宮治さんの百兵衛が面白いのは明らかですが,「魚河岸の若いもん」がきっちり出来なければ面白さは半減。宮治さんならそれをこなして面白さを際立たせてくれるとふんだわけですが,あたりでしたね。面白かった。

 ところで,話の始め,百兵衛と主人が話していると二階で手が鳴り,女中が対応できない場面。
 演者は上手の下を向いて何度となく大きな声を出しますが,あれは主人が二階に返事をしているんですよね?二階の客が呼んでいる声じゃないですよね?
 談春さんのときもそうだったように思うのですが,何故,下に向かって声をかけるような形なのか不思議。

 さて,三席いずれもご本人がおっしゃられているように荒いところはありますが,聞いているこちらにはしっかりと手応えがありました。
 さっそく,翌日発売開始になった「秋ですゥ」のチケットをイープラスで購入しましたとさ。

※何年か前に,枝雀さんの音源で「青菜」を聴いた妻が柳陰を作ってくれたっけ。今回,妻は同道しなかったけれど,宮治さんの「青菜」を聴かせたら,また作ってくれるかなぁ。

※終演後,幕が下がる間,宮治さんが客席に向かって懸命に何やらおっしゃっていたのですが,誠に残念ながら拍手にかき消されてほとんど聞き取れなかった。一旦拍手を止めさせるとかのコントロールは,未だ難しいか。何かを伝えたいという気持ちだけは充分に伝わったよ。