第20回『宮治展』@西荻窪・カフェギャラリーK

2014/11/22(土)15:00 西荻窪・カフェギャラリーK

「道灌」桂宮治
「欠伸指南」桂伸治
「トーク」「抽選会」
(仲入り)
「藪入り」桂宮治

 長めのマクラで一旦下がり,改めて登場しての「道灌」。
 これは,日本コロムビアさんから発売されるCD用の録音対応。
 「親子できこう 子ども落語集」のシリーズだと思うのですが,相応しくなさそうなくすぐりもあったけれど大丈夫かな?
 事前に「絶対に話の途中で携帯電話を鳴らすな!」と繰り返していた宮治さんだが,おきる所で奇跡はおきるものだ。詳細は後日,ご本人があちこちで話すでしょう。

 宮治さんの師匠である桂伸治さんの高座は,宮治さんについて触れた後,先代文治への愛に溢れた逸話の数々。この一門,師匠好きだなぁ。
 演目は「欠伸指南」。味っていうんですかね。経験と技に裏打ちされたさっぱり味。弟子の会でならばという絶妙な味付け。

 続いて,主宰の仕切りによるお二人のBLトーク。抽選会ではお二人の手拭いやサイン色紙,何故か上野鈴本のクリアファイルや春風亭昇々さんの手拭いなど?な景品も並んでいたが,残念,私は当たらなかった。

 仲入り

 「藪入り」は以前に別の方の音源を聞いたことがありますが苦手な話。
 母親が息子の財布の中を見る。そして,あらぬ疑いをかけられて腹を立てたにせよ,息子が親に向かって貧乏人呼ばわり。
 この二点が嫌で後味の悪い話だと思っていたので,トリネタでこの話に入った時には,正直がっかりしました。

 父親が三年ぶりに帰ってくる息子の為にあれこれと計画を立てる件や,いざ帰ってきた息子の顔も見られずに下を向いたまま長々と話をする件では,宮治さん完全に父親の顔。ズルイ。嫌いな話なのにグッとくる。

 まぁ,それだけでも聞いたかいがあったと自分を納得させようとしたけれど,いざ,母親が息子の財布を開ける件にかかると,キチンと理由付けをしてくれて優しい母親の気遣い溢れる良い挿話になってる。
 後で宮治さんに聞いたところでは,某師匠の形を参考にしたとのこと。そうか,こんな処理の仕方があったんだねぇ。「自分の手柄じゃないですよ。」と言ってましたが,あの形を選んだ宮治さんの感覚が良し。

 息子の暴言については勢いで言わせて,すかさず母親の小狡い台詞と父親のあたふた感で笑いを取って後味の悪さを希釈するという力技が効果を発揮しましたが,更に今一つどうにかなるといいなぁ。

 とはいえ,がっかりから入ったこの話。結局,うるっと聞き入ってしまった。

 歳のせいもあるけれど,「妾馬」といいこの話といい,宮治さんの人情話に弱いな。
柳家三三さんの人情話で泣くならまだしも,宮治さんの話で泣くとヤラレタ感が半端じゃない。

材木座らくご会プチ・その17「らくご食堂3」桂宮治@鎌倉・コバカバ

2014/10/18(土)18:00 鎌倉・コバカバ
「道灌」
(中入り)
「居残り佐平次」

 新宿での仕事を昼過ぎ早々に切り上げて鎌倉へ。早く着きすぎたので,とりあえず会場の食堂コバカバの場所を確認。若宮大路沿いの店で,普通に営業中。失礼ながらそれほど広いスペースではない。

 小町通りをぶらつくが,アベック,もといカップルばっかりでおじさん一人での散策には似つかわしくない。
 突然海が見たくなり,若宮大路を下って辿り着いたのは材木座海岸ではなく,由比ガ浜ということになるのかな。思ったより遠かった。
 ここもカップルばかりで寂しくなったので,森田童子を聞くという逆療法を試み更に悲しくなって会場に向かう。

 開場15分前に到着すると既に4人が並んでいる。カップルが二組。なに?鎌倉はカップルじゃないと来ちゃいけないのか……。
 窓越しに会場設営の様子を眺めつつ待つ。そのうちにカーテンが閉められ,更にカップルが一組み並んだところで開場。

 外から見た通り期待を裏切らない狭さ。道○亭やテ○トよりも狭いか。最大30人と聞いていたが,この日の25人ほどで一杯じゃないかなぁ。他の宮治さんの会でお会いする顔は見当たらず,地元の方が中心のようです。

 開演時刻が迫りお囃子が流れ,主宰と店長の挨拶。
 その後,出囃子無しで宮治さん登場。道路側の窓が一部開いているようで,お寺の鐘の音が陰にこもってゴ~ンと聞こえるのはまだしも,バイクのエンジン音が気になるなぁと思っていたら,やっぱりいつの間にか閉められていた。

 生落語は初めての方が複数,10回未満も何人か。そのうえ小学生らしきお子様も4人いたためか,上下や扇子と手ぬぐいを使っての基本所作などの話から入るが,直ぐに客をイジリはじめ爆笑連発。子供にもうけている。

 「道灌」は大好きな話。目の前に腕時計を置き時間を気にしながらも結構タップリ。
 八五郎が自分で言った冗談に自分で反応する件が,以前に聞いた時よりもスッキリと仕上がって良い感じ。

 終わって下がる際に,羽織を探すも急ごしらえの高座の後ろに落ち込んで取れず。「取っておいて」と言い置いて去る。お客さんが二人がかりで回収。

 仲入り開けてデイビー・クロケットで再登場で「居残り佐平次」
 「もう一枚羽織を用意していたけれど,汚したくないから」と着流しで。
 私としてはここで演るだろうとの期待通りですが,この日のお客様の前で「居残り佐平次」を演るについては,何やら言い訳めいた前置きがあったり,お子様がいる席で廓話をかけるにあたっての葛藤もあるらしく,何やらゴニョゴニョ言いつつ,これだけはと「おこわ」についての説明を念入りにふって話に入る。
 偉そうに言うわけではないけれど,落語を聞き慣れていない方やお子様にとっては,もっといろいろと判らない背景や用語もあるだろうが,さすがにそこまでは手が回らないというか気が回らないというか。

 ご本人はSNS等で不安に震えている(態の)ネタではありますが,こちらとしては全く安心しきっているわけで,結果的にもやっぱりねという出来。
 皆さんも充分楽しんでいた様子。

第15回『宮治展』@西荻窪・カフェギャラリーK

2014/01/25(土)15:00 ギャラリーK

「金は天下の回りもの(持参金)」桂宮治
「権助提灯」桂宮治(ネタおろし)
「粗忽長屋」立川談吉
(仲入り)
「花色木綿」桂宮治(ネタおろし)

 嘘と悪口で塗り固めたトークで始まり,最後まで笑いっぱなし。
 以前購入した宮治さんのDVDを持参し,前日の談吉さんに続き,宮治さんにも初のサインをいただく。

 あまり馴染みの無い顔ぶれが多かった打ち上げでは,アウェー感に押されて飲みすぎた。
 この日の高座で談吉さんがボケとツッコミの話題に触れていたが,たまたま直前に聞いた東京ポッド許可局でもボケとツッコミの話をしていたなぁと,そんな事を談吉さんと話してみたいと思っていたのですが,落ち着いてお話できぬまま,談吉さんは一足先に退席されてしまった。残念。
 BMWの自転車が心配だったのでしょうか。

 それにしても,「持参金」はやっぱり好きになれないなぁ。

第12回『宮治展』@西荻窪・カフェギャラリーK

2013/07/20(土)15:00 カフェギャラリーK
ゲスト:神田松之丞

「戸越銀座怪談」桂宮治
「孝行糖」桂宮治
「桑原さん」神田松之丞
(仲入り)
「阿武松」桂宮治

どーした宮治!?の会。

松之丞さんの講談をキッチリ聞きたかったな。

第10回『宮治展』@西荻窪・カフェギャラリーK

15:00開始 1,000円 ゲスト「立川らく兵」
まくら?40分に続いて
「長短」桂宮治
無茶振りを受けて「文七芝浜元結寿限無」からの「洒落小町」立川らく兵
(仲入り)
「親子酒」桂宮治

 まくらの話は何度か聞いたものもあるけれど,やっぱり可笑しい。
「親子酒」のサゲは通常のかたちのほうが好きだな。

 らく兵さんの歌も面白かったなぁ。らく兵さんは,次の仕事があるので中入りのタイミングでお帰り。

 宮治さんは打ち上げも楽しませてくれるから参加したかったけれど,翌日の立川談吉さんの会も打ち上げあり。週末両日とも家で食事をしないのもなぁと,どちらに参加しようか悩んでいたところに,妻が「談吉さんと飲んできなさい」との決断。
 まぁ,妻が宮治さんより談吉さんをお気に入りというわけではなく,食事の支度の都合らしいが。
 というわけで,後ろ髪引かれつつ,未だ明るい時刻に初めて降りた西荻窪駅から帰途。