中野坂上散歩

落語前のちょっとしたイベント。

落語会は方南町で。
横浜から品川駅乗り換え山手線で新宿駅。丸の内線で中野坂上駅で乗り換え。(直通もあるのかな?)

私は40年近く前に中野坂上に一年ちょっと住んでいた。
とある会社?の独身寮。その会社とも25年前に縁は切れた。
妻に話すと「行こう!」と。早めに家を出て中野坂上駅で降り二人で歩く。

中野坂上の交差点から大通り沿いに歩き,次の大きな交差点の手前で少し脇に入る単純な道のりだけど,妻に対しては何故か自信が無い振り。
ただ,途中にあった大きなお寺や川など,ここ40年で急に出現したわけではないだろうが記憶になかった。寝に帰るだけだったから。とはいえだなぁ……

それでも迷うような道ではなし,ブラブラと進む。

前方に交差点の標識。
道路沿いの建物のその向こうにマンションのような建物が見える。ザワザワ。
交差点少し手前で右の脇道に入る。
あまりにもあっけなくそのままの姿であの頃の独身寮があった。

プレート表記こそ変わっているけど,同じ会社がそのまま使っているらしい。
「関係者以外立ち入り禁止」と明記された入り口に続く階段を上ってみる。
全体的にはそのままだけどセキュリティは進化したようで,マンションのようなテンキーで解錠するガラスドアになっていた。
ガラス越しにポストを見ると空き部屋が多い。
私がいた頃は二人部屋だったんだけど当然一人部屋だろうなぁ。
常駐の寮長さんがいたけど今はどうなんだろう。
左手にあった食堂は確認できない。

暫く妻と二人,ガラスドアの中を覗き込んでいたけれど,日曜日の昼過ぎに全く人の気配が無い。

落ち着かない気分のまま階段を降りかけたところでコンビニ袋を下げた入居者らしい若者とすれ違う。
見とがめられることもなくすれ違う。おい後輩!いかにもあやしいだろ私達!
誰かのご両親とでも思われたか。

当時は存在しなかったiPhoneを頼りに,初めての裏道を散策しながら中野坂上駅に戻る道すがら「ねぇ,さっきの寮に住んでた二十歳のころ,こんなピンクの女を連れた男の人と入り口の階段ですれ違わなかった?」と自分を指しながら妻が言う。

すれ違っていたのかもしれない。

『例大祭』@江戸深川資料館小劇場

2018/10/31(水)19:30

110分。
愛媛県・栃木県
砂の器

漫才ではないんだと思う。
1・2回とは違って,落語についての話でもないし。

断片的には物まねだけど,そうとも呼べないし。

説明すれば居島さんが映画『砂の器』の様々なシーン。特に丹波さんの演技を再現する。
タツオさんがつっこむ。

何だこれ。つまらなそうだな。

『イクアリテ』@にぎわい座

2018/10/26(金)19:30

「饅頭怖い」
「動物園」
(仲入り)
「金明竹」
「俵星玄蕃」(+大塚文彦)
「講評」立川志らく → 立川こしら・立川かしめ

イベントとしても見ごたえあり,どうやら二ツ目も内定のようでおめでたい夜だった。

惜しむらくは運営。にぎわい座スタッフではなさそうだし,かといって不慣れなわけではない感じなのに,開場/入場場時のオペレーションが何Tも腑に落ちないのと,公演中に袖の暗がりを白いワイシャツ姿の人がウロウロしているのが結構気になったこと。

終了後,若い才能について妻と語っていて,嫉妬からか愚痴が溢れるという良くない結末。

『立川談吉の落語会』@いわむろや・伝統文化伝承館

2018/10/05(金)18:00
前売1300円/当日1500円

「持参金」
「阿武松」
(仲入り)
「田能久」

談吉さんの「阿武松」は,かなり左談次さんの形に忠実なんだと思う。
左談次さんの「阿武松」は生では多分一回しか聞いたことはないし,そもそも左談次さんは「談吉さんの師匠」という入り方だったので,聞いている高座数も少ない。
もっと聞きたいと思い始めたころには病を得て,見に行くことに的外れな違和感を消化出来ないままだったことを今更公開している。

なので左談次さん本人にそんなに強い思い入れがあるはずもないだけれど「まるで落語家の立川左談次さんみたい」と言ってたところを「談吉」に変えて演っているあたりは,よくわからないのだけれどジンとしてしまうんだ。演者側にしてみれば迷惑な話だろうけれど。