2016/08/19(金)19:00@お江戸上野広小路亭
「青菜」「耳たぶいらない」に続けて,自信を匂わせていたネタ出しの「不動坊」。初っ端で躓いたものの良い出来。終盤は管見にして初めて聞く形だったけど,うっすら人情話の香り。自賛の良い会だった。
芸能・エンターテインメント
桂宮治独演会『宮治本舗 エピソード Ⅲ』
2016/01/29(金)19:00@内幸町ホール
「オープニングトーク」桂宮治
「孝行糖」 三遊亭遊松
仮面女子~しのぶ亭~日高屋
「強情灸」桂宮治
「蜘蛛駕籠」桂宮治
(仲入り)
「らくだ」桂宮治
遊松さん。もうすぐ二ツ目昇進だとか。
見かけは(実際にも)若いんだけど,声や話し方がチョッと枯れた感じ。面白い。
宮治さんは,なんだかんだの漫談(立川流に含むところがあるな……)からの「強情灸」
この日唯一「入っている話」といっていたが,見事な噛みっぷり。
「蜘蛛駕籠」は先日の宮治展での下ろしたて。皆いいキャラ。
「らくだ」となると立川談志さんのそれを浮かべてしまうのだけど趣が異なる。
兄貴分(特に名前は出てこなかったかな)の雰囲気はベースが渡部篤郎さん,かなぁ。
特長的な体の動きはいささか色を付けすぎとも思ったけれど,後に酒に飲まれた屑屋さんが同じ動きをなぞる件で,判りやすい記号として活きてきた。さすが!
ボソボソっと売れっ子の師匠連に対して毒もはきつつ,ここからというあたりでぶった切る。あんな終わり方ある?初めに終わり方をくさしていた講談だってもう少し纏めるよ。
まぁ,予定時間をかなり超過してたからなんだけど(あそこまでしか覚えてないとかないよね!?),次の機会に楽しみが繋がったと思うことにします。
それにしても,宮治さんのネタおろしのレベルの高さは相変わらず。
『第12回 談吉百席』@サンライズホール
2015/12/26(土)19:00「第12回 談吉百席」@サンライズホール
「お化けの気持ち」
「笠碁」
(仲入り)
「富久」
談吉納めの落語納め。
春吾さんについては「談春弟子の会」(春太)や「立川談春一門会」,こはるさんとの「二つ目昇進記念落語会」,「ミラクル春吾」併せて10回に届くか届かないか。
熱心なファンだったとは言わないが後味の悪くない「持参金」は,この方と笑二さんの二人でしか聞いたことが無い。まったく違うけど。
ていうか,「弟子の会」とか「一門会」とかが成り立っていたのですよね。
春吾さんから譲られたという一つ紋の着物での「お化けの気持ち」。
チョット複雑な気持ちにもなるけれど,聞く側が気にすべき事では無いか。面白い話。
「笠碁」も好きな話。
こちらの思い込みでしょうが,この会で同じ話を複数回演るとは思っていなかったという戸惑いはありましたが,拍子木と火の用心の声が会場前を通り過ぎた仲入り開けの「富久」も上出来。
良い締めくくりとなりました。
落語家の皆さま,来年も良い落語をよろしく。
『ビリケン落語会』
「権助芝居」
「無料プレゼント」
(仲入り)
「二番煎じ」
桂宮治ビリケン落語会は十数名の程良い入り。
宮治納め。宮治さんも常に間違い無く笑わせてくれる。
二席目は自作の新作。この日初めて試したとのことで,この時点では「無料プレゼント」という名前も決まっていなかったかな?
落語というより,ご自身の体験談の再現といった態で,十数人の客前での口上が超リアル。まるでそのデパートの一角の販売会場に居合わせたかのような感覚になる。
『負けてたまるか!? 立川笑二 vs 立川寸志』@道楽亭
2015/12/20(日)18:00「負けてたまるか!? 立川笑二 vs 立川寸志」@道楽亭
「鮫講釈」立川笑二
「崇徳院」立川寸志
(仲入り)
「一眼国」立川寸志
「小言幸兵衛」立川笑二
このお二人の聞き納め。
常に高値安定のお二人。ネタ下ろしの「崇徳院」「小言幸兵衛」もハラハラしない。
敢えて言えば笑二さんが「鮫講釈」で扇子を飛ばすというハプニングがあったけれど,なんとかサゲに取り込んで見せた。
『まけてたまるか!? 立川こはる vs 桂宮治』@道楽亭
2015/12/10(木)19:00「まけてたまるか 立川こはる vs 桂宮治」@道楽亭
オープニングトーク
「初天神」桂宮治
「・・・・」立川こはる
(仲入り)
「茶の湯」立川こはる
「二番煎じ」桂宮治
流石の大入り。
何人か到着が遅れていた予約のお客さんがいたという理由もあるにせよ、長~いオープニングトーク。
そのためか落語の方がバタバタ気味。
先日の鎌倉の会から一転バッサリと髪を切りサッパリとしたこはるさん。
一席目では意外なと言っては失礼だけど,落語力を見せてくれた。その出来に本人は苦笑いだったけど,良かったよ。
宮治さんは当日思いついて一年ぶりのネタを20分でさらって架けたとか。大したものだと自画自賛だったが,素直に大したものだと思う。
打ち上げも着座ギリギリの大勢が残り大いに盛り上がった。
『立川談吉だいじな会』@ミュージック・テイト西新宿店
2015/12/08(火)19:30「立川談吉だいじな会」@ミュージック・テイト西新宿店
「仏四噺」
「そばにいて」
(仲入り)
「死神」
何故か職場が人手不足で急遽夜23時までの勤務となり,無理やり二時間の休憩をこの時間帯にねじ込むという荒業で駆けつける。
結構な確率で聞いてきたこの会も,今回で一旦ピリオドを打つとの発表。
その会に自作の新作を二席かけた。
談吉さんの新作は独特。嫌いじゃない。
でもトリネタの死神を聞くと古典の凄さというか,練度の力を実感する。
いずれにしても「だいじな会」に代わる何か模索中とのこと。
立川談吉が何を考え何処に向かおうとしているのか,こちらからは全くもって判り辛いことこの上ないのだが,本人には見えているのだと信じて,今年の締めくくり,来年への標となるはずの26日の大事な会「談吉百席」を待ちます。
華子
妻と二人で個人宅での落語会へ。
ヒョンなきっかけでお誘いいただき,大好きなお二人の落語を堪能。
会場準備のお手伝いでもと少し早めに伺う予定だったけど,その前に立ち寄った六本木の「村上隆の五百羅漢図展」に見入ってしまい,思ったより長時間の滞在。
写真撮影OKと言う事であちこちでシャッター音が聞こえる不思議な美術展。平日の昼間とはいえ,もっと入ってもいいのにな。
http://www.roppongihills.com/…/2015/10/mam_murakami_takashi/
さて,予定より遅れたとはいえ,開演時間には充分余裕を持って都内の閑静な住宅街にあるM宅に到着。
既に演者さんの一人が前日とこの日の昼過ぎに会場の準備を済ませて(その後別の仕事で一旦戻ったとのこと)おり,特に手伝うこともなく,程良い広さの和風の客間でお抹茶をいただくという優雅な待ち時間。
元々この話が持ち上がった別の落語会にいた顔ぶれからは我々夫婦の他にはもうお一人の女性のみが参加。その他は主宰者Mさんのお知り合いで総勢10名ほど。あの場で想像していた雰囲気とは隔たりのあるハイソな落語会でした。
落語に詳しい方ばかりではなかったようですが和やかで楽しい会。演者さんを交えた料理持ち寄りの打ち上げも楽しかった。
あの位の広さと雰囲気のある部屋があれば落語会が出来るんだねぇ……
『材木座らくご会プチ・その23【らくご食堂 4】』@COBAKABA
2015/11/28(土)18:00「材木座らくご会プチ・その23【らくご食堂 4】」@COBAKABA
妻と。
いつもなら地下鉄で戸塚まで出て,JRで鎌倉か北鎌倉というコースなのだけれど,エレ片関連で知り合ったステンドグラス作家カトウさんが参加しているグループ展が鎌倉・江ノ電極楽寺駅近くで開催中。
http://stainedglass008.noor.jp/
http://nsize.jp/
http://nsize.jp/Na_size_is.html
というわけで,大船から湘南モノレール。江の島から江ノ電で極楽寺方面を目指す。
モノレールからは富士山が霞んで見える。妻が異様にはしゃいでいると思ったらモノレールの独特の揺れにやられそうなので,敢えてテンションを高くしていたらしい。
しかし,全八駅14分はもたず,ギブアップして降りたのが「目白山下駅」。惜しい七駅目。
後一駅だがどうしても乗りたくないと徒歩で江の島を目指す。
江ノ島駅近くの羊羹やさんのベンチで少し休んで江ノ電。車内はそれほどではないけれど鎌倉方面の混雑で遅延しているらしい。
極楽寺駅一つ手前の稲村ケ崎駅で下車。これは妻の具合のせいでは無く歩きたいから。極楽寺駅まで歩く途中にある会場のFLATは小さなスペース。カトウさん他二名の作家さんが在廊。
「節絵」とは耳慣れない言葉だけど床の間の掛け軸の現代版かな。
https://www.facebook.com/FLAT-722517397858021/
FLATを後にし極楽寺駅近くの成就院に寄ってから江ノ電で鎌倉駅へ。
成就院は18年前に二人で来たらしいのだが,私はといえばその場に立っても全く思いだせなかった。妻は18年前に来たのは梅雨時で雨が降っていたとか,懐かしがり喜んでいた。紫陽花で有名な所らしい。
—–
落語会の方は立川こはるさんで
「真田小僧」
「芋俵」
(仲入り)
「品川心中(序)」
築地とのげシャーレのパラダイスの狭間。私にとっては久々のこはるさん。
初めての鎌倉の会なのに意外と知った顔が多い,と,かえって演り辛らそう。
伸ばしてるわけではないが切る暇が無いと半端な長さの髪で,声も本調子では無い感じ。
白装束(しろしょうぞく)がスラっと出てこないのはご愛敬。
とはいえ,歯切れの良いこはる節は健在。
年内にあと一回はこはるさんを聞く機会があるはず。本調子でありますように。
2015 立川笑二独演会~『師匠の噺(居残り佐平次)』と他二席~@お江戸上野広小路亭
2015/11/25(水)19:00「2015 立川笑二独演会~『師匠の噺(居残り佐平次)』と他二席~」@お江戸上野広小路亭
「看板のピン」
「猪買い」
(仲入り)
「居残り佐平次」
笑二さん25歳の誕生日前日,独演会としては今年最後。
開演前の受付に届いた贈り物は一つだけだったとか。(終演後は不明……)
「看板のピン」は初めて聞く形。これも師匠の形なのかな?面白かった。
「猪買い」は昨年も随分と演られたようだけれど,私は初めて聞いた。面白い。なんとなくサゲが腑に落ちなかった気がするだけど曖昧。
「居残り佐平次」は間違いなく師匠の形なのでしょう,私が談笑さんに感じている苦手な部分がもろに出た話。
途中までは凄く面白かったのに,最後で凄く嫌な気持ちになった。そういう意味では凄い話。
終演後の挨拶は「よいお年を」