談吉プラスワン

2016/05/23(月)19:15@ラビネスト

「大工調べ(序)」
「そばにいて」
(仲入り)
「腹ギター漫談」ふとっちょ☆カーボーイ
「人情八百屋」

桂宮治 vs 立川寸志 熱闘! 他流試合二人会

2015/05/03(日・祝)19:00 ムーブ町屋3階ムーブホール

「狸札」三遊亭けん玉
「金明竹」立川寸志
「お化長屋」桂宮治
(仲入り)
「トークバトル」(立川寸志二ツ目昇進披露口上)
「弥次郎」桂宮治
「景清」立川寸志

 新宿の仕事を17:00で上がり,銀座松屋のミッフィー展のショップだけを再訪。「だいすきなおばあちゃん」の手拭や「おばけごっこ」のフィギュアの購入を全身全霊で我慢して目の保養だけ。千代田線日比谷駅から北綾瀬行き。

 ここがムーブ町屋か。

 前座のけん玉さんは三回目かな。時々泳ぐような視線と妙な間が可笑しい。

 寸志さんの「金明竹」は初めて聞いたけど,ひたすら明るい上方の人に爆笑。お腹痛い。
 何だろうね,ついこの間二ツ目になった人かね本当に。

 主催者さんが用意した,出囃子ではない「阿波踊り」で登場の宮治さん。上手最前列の私からは下手袖で踊りに挑戦している宮治さんの姿が見えたが,結局普通に登場。
 この会は寸志さんの会だから気軽だと。
 「お化長屋」は久しぶり。もう,そんな季節だね。
 このお話には個人的に苦手な点もあるのですけど,それはさておき,やっぱり爆笑。で,最後にグダる。

 仲入り後に幕が開くと,高座に黒紋付の二人が並んで頭を下げている。下手側の宮治さんの仕切りで寸志さんの二ツ目披露という態ですが,結局は二ツ目になってどうかという話から,二ツ目から前座になったらという話で盛り上がり,結構時間が押した感じ。
 寸志さん自慢の由緒正しい羽織袴の話題も宮治さんの一言でトーンダウン。からの三本締め。

 一旦,幕が締まり,また開く。板付きの宮治さん。短いマクラから「弥次郎」。
 いつも仲入りまでが長く「後半は短いよ」といいながら,そうでもない宮治さん。この日の「弥次郎」は本当に短かった。トリの寸志さんが「羽織をたたむ間もなかった」と。

 寸志さんの「景清」は先日の会でも聞いた話。時間の関係か刈り込んできたように思うけど,この方がいいかな。でも,やっぱり雷雨の際の旦那の行動を誰か説明してくれないか!

 お二人とも類まれな面白さ。遠回りをしてでも落語に巡り合い,舞い戻ってくれたことは,我々にとっても僥倖。
 寸志さん,そんなに枯れ急がなくてもいいよ。

 それにしてもムーブ町屋,遠い。

2015 立川笑二独演会~「師匠の噺」と他二席~(黄金餅)@お江戸上野広小路亭

2015/03/21(土)19:00 お江戸上野広小路亭
「饅頭怖い」
「猫の忠信」
(仲入り)
「黄金餅」

何度目かの「饅頭怖い」。蟻から馬に架けての件が何度聞いても秀逸。

「猫の忠信」は他の人でも聞いたことが無い,初めての話。独自の工夫も盛り込まれているようで面白く聞いた。
しかし,後でネットなどで調べた一般的な演り方に比べて面白くなっているかは微妙なところ。

「黄金餅」が「師匠の噺」,談笑さんの形ということなのでしょうか。
談笑さんのこの話は聞いたことが無いのですが,うすうすお互いに気付いているとはいえ,隣の家を覗き見ながらやいのやいの文句を言う金さんや,金さんに見られていることが判りつつ餅を食べる西念さんの心情が判らない。
途中,お金を飲みこんでいることが判ってからの金さんの行動にも引いた。

しかしながら笑二さんが既定演技と言っていた言い立てを過ぎてからは笑二ワールド。
金さんが西念さんを背負って焼き場に向かう件などは,笑二さんならではの可笑しさ。

オチについてはこれもまた一般的なものより良いとも思わないが,悪いわけじゃない。

自分の文章を読みなおすと褒めていないようだけど,実は凄く満足している。
ただ,もっと別な演りかたもあるんじゃないかという想像の余地があって,どんどん期待が膨らんじゃうんだよね。

次回は5月24日(日)で粗忽長屋。楽しみ。

第3回 横浜本牧ゴールデンカップ寄席@本牧ゴールデンカップ

2015年03/18(水)15:00 本牧ゴールデンカップ

「子ほめ」立川らくみん
「初天神」下村 萌
(仲入り)
「バイオリン・ギター演奏」西田けんたろう・土屋秀樹
「千早ふる」立川談吉
「権兵衛狸」立川談吉

 普通であれば足を運ぶのは難しい時刻設定の会。運転免許の更新もあり休みを取った。
 朝ゆっくり起き,溜まっていた作業をのんびりこなしていたら,のんびりし過ぎて更新に行くと落語に間に合わないという時刻。更新期限は先なので本日は断念。

 この日は妻は誘わなかったが「本牧なんて随分前に三溪園に行ったきりだな」と言うと「三溪園なんて一緒に行ったっけ?」……。内心冷や汗をかいたけど,炎上することも無くうやむやに。

 先ずは日ノ出町駅へ。にぎわい座で3/30こはるさんの会のチケットを入手するつもりだったが設備保守の為に閉館。

 そのまま吉田町を抜け根岸線と並行して歩き,横浜スタジアムや中華街の脇を通り元町を過ぎる。
 通りの左,海側を歩き第二山手隧道をくぐる。昔ながらの商店街に今日の会のポスターが張られていた。商店街が途切れて更に進むと,通りから少し奥まった入口がゴールデンカップ。ちょうど一時間くらい歩いたか。

 会場時刻の14:30に入店。50年の歴史のある店とのことですが,それほど重々しいわけでもない。木戸銭は予約扱いで900円。最前列のテーブル席に陣取り,グラスの白ワイン500円を注文。
 らくみんさんの落語が始まった時点では明確にお客さんと判るのは三人。
 
 「子ほめ」は悪くなかった。女声なのは当然だけどそれほど気になることも無く聞きやすいし。

 途中ぽつぽつと客が入り談吉さんの落語が始まった段階で十人かな。

 「千早ふる」を終えた時点で残り時間15分。ネタ選びを間違ったと言いつつ「権兵衛狸」。
 「病みあがり」というより「病み中」で喉が不安と言いつつ,どちらの話でもきっちり笑いを取る。

 二人会とか三人会で談吉さんが最後ということはあったけど,前座さんから始まり音楽(色物)もありの座組みでトリをとる談吉さんを見るのは初めてだなぁ。真打っぽかったなぁ……。
 などと考えながら,帰りは通りの山側を歩いて山手隧道を抜けて日ノ出町駅へ。

立川談春 三十周年記念落語会「もとのその一」@KAAT 神奈川芸術劇場

2014/12/28(日)15:00 KAAT 神奈川芸術劇場
「夢金」
(仲入り)
「文七元結」

 今年二回目の立川談春さん。

 日頃は小さな会場で二つ目さんの落語を聞くことが多く,それはそれで十二分に面白いので,たまにこのような会に来ると,会場の広さと,それを埋め尽くす客の多さに戸惑う。何がそんなに違うのか。
 この中の10分の1とは言わぬ,100分の1でもあの二つ目達の会に行ったらいいのに,などとも思う。いくらなんでも10倍面白いわけでもあるまいし。

 二日連続の会の,この日は二日目。「昨日の出来が良かったから今日は違う話を演りたいくらい。芝浜か。」などと客を弄ぶ談春さん。演るはずもなし。

 先ずは,テレビ出演や 三十周年絡みの出来ごとをたっぷりと。
 「文七元結」が控えているからと言って「夢金」が軽いわけじゃない。と,これはご本人の弁。そりゃそうです。

 「夢金」が終わっても高座を降りないので,三席演るのかと思ったがそうではなく,仲入り後はマクラ無しでいきなり「文七元結」に入ると宣言して,その代わりでも無いでしょうがまた暫く時事ネタなど。

 さて「文七元結」。
 佐野槌の女将の存在感で,これはもはや違う話なのではないかと感じながらも,その後の橋の上での長兵衛の台詞に,やっぱり「文七元結」だよなぁ。

 女将の件はアンチならば鼻につくと思う。あれは誰に向けての台詞なんだと白けるかもしれない。
 それでも談春好きな私としては,そんな思いごと分水嶺のあちら側に転がり落ちて,やっぱり泣いてしまうのです。

 そして終わってみれば,やっぱりこの会場をいとも簡単に満杯にする立川談春は明らかに違うのだ。10倍面白いとは言わないが,諸々込みで,それ以上の違いがあるのか。

 二席で2時間50分。
 皆があの位地や方向を目指しているわけではないにしても,あんな所に行くことが出来るんだな。というか,行くことが出来る人がいるんだなぁ。遠い……

瀧川鯉八DVD発売記念・帝都大戦@ミュージック・テイト西新宿店

2014/11/15(土)19:00 ミュージック・テイト西新宿店

「賢者タレ」
「ぼくのあにさん」
DVD先行販売 & サイン会
若林さん(DVD監督)とのトーク & 撮影会

 補助席が出る盛況なれど男性はつばなれせず。
 下手側最前列に座ったものの,びっしりと周囲を女性に囲まれてしまった。

 これまでにも何度か鯉八さんの会に伺ったことがあり,いつも女性率が高いのだけれど,この日は特に際立っていたような気がするな。これはあれか,日に日に女性の支持が高まっているのか。

 「全員女性のほうがよかった。」と,希少な男性客に暴言を吐いていたが,ここまでくればいっそのこと,とも思う。

 この日の木戸銭は先行発売となるDVD販売を見込んでか千円とお安い設定。

 ご本人は20日発売のDVD「新世紀落語大全」のAmazonでの紹介文「新作落語会の新次元!若き天才・瀧川鯉八の世界」にお冠。

 曰く
 「新作落語会の」ってなんだよ。「落語『界』」じゃないのかよ。狭いな。
 「若き天才」とかの制限はいらない。ただ「天才」でいい。
 
 最初の二席に続き,仲入りなしでサイン会からトークへ突入。
 数量限定のアウトテイクDVDが付くとあって,ほぼ全員が購入していたのではなかろうか。勿論,私も購入し,目立たないようにジャケット裏にサインを入れてもらう。

 もう一席を期待していたが,そのまま終了。千円だしね。

 帰宅後,早速アウトテイクを見る。
 本編に収録されるはずだった今年二月の雪のシェア落。私もその場にいたのだけれど,何やら雪の影響?で映像が乱れたとかで肝心の高座は収録されなかったが,楽屋で苦悩する鯉八さんの姿や,シェアタイムのトークなどが結構たっぷり収録されていた。

「どうらく息子」落語会@よみうりホール

2014/10/01(水)18:00

「トーク」柳家三三,立川談春,尾瀬あきら(「どうらく息子」作者)
「鰍沢」柳家三三
「紺屋高尾」立川談春

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柳家三三さんと立川談春さん。管見ながら知る限り最高峰のお二人を聞く幸せ。

しかしながら「談春の紺屋高尾」は私にとって特別過ぎる話で,この夜の高座は身勝手な期待には及ばなかった。
出来不出来ということではなく,三三さんの高座からの流れを踏まえ,会全体を見据えたあの場での談春さんの判断が,私の望んでいたものではなかったということなので,次の機会を久蔵のごとく胸を焦がして待つしかない。

とは言うものの,昨年のにぎわい座と同じで「アイラブユー」と聞いた瞬間から泣いているのだから,隣にいた妻が呆れるのも,そりゃ至極ご尤もです。

三三さんの「鰍沢」は素晴らしく,「紺屋高尾」も笑いを増量しつつ,締めるところはキッチリ締めるという,談春さんならでは緩急自在の見事な高座だった。でも,私にとっては,今年一番の残念な落語会だったなぁ。

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