第12回 こはるパラダイス@横浜にぎわい座・のげシャーレ

2014/11/27(木)19:00 横浜にぎわい座・のげシャーレ

「桃太郎」
「締め込み」
(仲入り)
「鼠穴」

 寄席で次の演者さんが遅れていると,高座に上がっている演者さんが間を繋ぐことになる。
 脱いだ羽織を楽屋口近くに投げておいて,次の演者さんが到着して用意が整うと,前座さんがその羽織を引っ張り込んで合図とするというのは,今年どこかで聞いた話。

 これをこはるさんは先日,広小路亭一門会で実際に経験したらしい。

 こはるさんの後に上がるはずだった師匠が予定を勘違いして来ないことが発覚。その次の師匠は未だ到着していない。 
 こはるさんは出番直前まで祈るような気持ちで入口の方を見ていたけれど,次の師匠の姿は見えない。
 覚悟を決めて高座に上がり長めの大きな話を始めたが,楽屋口に投げた羽織が気になって話は上っ面,上下も楽屋口の方に大きく振ってしまう。
 そのうちに,楽屋口に前座さんの手が見えて羽織がピクっと動いたがそれっきり。また暫くして,ようやくズルズルと楽屋に引きずり込まれたので,オチも無くバタバタと話を畳んで高座を降りたそうだ。

 ところが,どうやら件の師匠はこはるさんが上がる前には到着していて,モニターで一部始終を見物していて,まぁこの辺で勘弁してやるかと登場したらしい。

 そんな落語立川流の一門会。よみうりホールの会は一杯になるのに広小路亭では5,6人しか入らない。ほぼ同じメンバーなのに……志の輔,談春は出ないけど。とも。

 後は,本場信州産の林檎と深夜ラジオの話。そうか,こはるさんはジャンク派か。(エレ片は含まないんだね。そーだろうね。)

 演目は,どれもこはるさんでは初めて聞く話。

 10月のブティストホールでの「居残り佐平次」では大事なところで言い間違いがあったが,この日の「鼠穴」でもいきなり躓き,こちらとしてはその後もヒヤヒヤ・ハラハラを引きずってしまう。勿体ないなぁ。
 逆に序盤だったことが幸いして,ご本人的には直ぐに持ち直したのだとは思うけれど。

 お花が自ら吉原へという件での竹次郎の台詞は(私は)初めて聞くもの。ぐっとくる台詞だったけどちょっと浮いた感じ。練れて来れば良い場面になりそうです。