渋谷らくご@ユーロライブ

2014/11/08(土)14:00 ユーロライブ

「野ざらし」立川談吉
「初天神」三遊亭遊雀
「面会」昔昔亭A太郎
「粗忽の釘」柳家三三

 早めに到着した12:30,二人連れの後ろに私,ほぼ同時に三人が並ぶ。受付で準備をしているスタッフが見えるが初日の初回で色々とあるようでバタバタと駆け回っている。当日早朝に録音した「東京ポッド許可局」のサンキュータツオさんの声を聞いていると本人が目の前を横切る。変な感じ。
 予定時刻を過ぎてもチケット発売開始されず。このタイミングで演者さんが一人(誰とは言わないけれど)駆け込んでくる。

 ようやくチケット発売開始。この時点で並んでいたのは20人弱かな。

 チケットの半券に整理番号があり,「整理番号順の入場」と説明される。開場まで時間もないので私はそのままロビーで待機。この時にご高齢の割に派手目の男性が入ってきたと思ったら三遊亭遊雀さんだった。
 先頭に並んでいた二人連れは一旦外に出て行った。
 いざ開場となると,番号は無関係で「自由席です。」という説明のみ。丁度戻ってきた二人連れが私を突き飛ばす勢いで入口に向かう。そりゃそうなるよね。人数が少なかったのでよかったが,クレームになりかねない。
 なんとか,最前列センター席上手側を確保。

 前説としてキュレーター〔ママ〕のサンキュータツオさんとGM射場さんが会の趣旨を説明。
 客席に子供がいるのを見つけたタツオさんが「初天神を演る(人がいる)かな」。

 開始。メクリは無く,背景の黒幕にプロジェクターで「立川談吉」の文字が映し出される。
 タツオさんから「会の方向性を決める」大役を任された談吉さんは「緊張」を連発。「遊雀師匠がやりやすい状態で繋げることだけを考えている。」と。
 あまり纏らないマクラ(いつもか)から「野ざらし」に入り30分近くの熱演。非常に良い出来だったと思います。「バウ」が好きです。

 続いて登場の三遊亭遊雀さん。「会の初めから骸骨の話をしやがって。」と談吉さんをチクリ。
 ご自身の姪ごさんの話をしつつ,客席の子供をいじり,「トリの三三さんが長くやればいい」と「小児は白き糸のごとし」と始めたものだから大受け。そのまま,本当に「初天神」を演ったよ。またこの子供の描写が憎たらしいこと。その挙句に,20分ちょっとで降りて行った。
 会のコンセプトは一旦さておき,「遊雀凄げ~!」と思った次第。

 そういえば,この会(か,この回)は仲入り無し。

 予想以上に早い出番に,次の昔昔亭A太郎さんが慌てたらしい。

 ここでお詫びです。この会の情報を入手したのが三日ほど前。既に仕事の予定が入っていたこの土曜日,上司に掛け合い14:00の回に合わせて後ろを削ったのですが,そのままでは申し訳ないので前に少し伸ばしたわけです。ということで,この日は朝が早かった。そして,前日も遅くまで仕事で睡眠時間が短かくて,つまり,眠気が襲ってきたわけです。A太郎さんごめんなさい。よく覚えていないんです。「入院」と「母親」と「運転手」の話だったことはわかりました。きっと,面白かったんだと思います。

 柳家三三さん登場。一瞬覚醒したけれど,また睡魔が。どんな流れで「粗忽の釘」に入ったのかが不明ですが,その辺りから持ち直して,至近距離で三三さんの落語を堪能。「杉ドン」とか,そんなのも入れてくれるんだね。
 遊雀さんが三三さんへ残してくれた時間までキッチリと使い切った見事な高座。

 総じて,場所(ホテル街云々ではなく),会場も良い感じだし,サンキュータツオさんが関わり続けてくれれば,目先の新しさだけではない長期的な刺激を期待して良いと思う。今月はこの回しか行けないが,来月以降にも期待して回数券を買いました。

ちなみに席数200(と何処かで見た)の会場で,この回の客数は53人だとか。三日前の情報公開を考えれば悪くはないのかな。