狙いだろう部分はあるにしても,全編に亘って漂うチープさ。これを呑めればそこそこ面白いんじゃないだろうか。
肝心な「カグタバ」の造形や,CGによる心霊現象の表現が今ひとつだったり,取材ビデオに出ている(素人らしさを狙ったのでしょうが)余り馴染みの無い出演者の演技が,よい意味でなく素人っぽかったり,沈んだ神社と森の中の神社の関係がよく分からなかったり,犬がいなくなった村の人々の態度が普通の野次馬っぽかったり,縄の結び目や落書きの模様とかの意味がわからないままだったり,私の席と空席をはさんで隣に座ったサラリーマンっぽいお客さんが,疲れていたのかつまらなかったのがグーグー鼾をかいて寝てたりとか。
気になる部分は多いのですが,総ての要素ががきっちりとかみ合って答えが出るなんてことは,実際のルポでも無いだろうし,その辺りもリアリティと了解することで,私はそこそこ楽しめました。