『余一会 激突!二ツ目バトル』@浅草演芸ホール

「挨拶」古今亭志ん輔
出演者紹介
商品賞金審査員紹介
出番決めジャンケン
「ぼくのアニさん」瀧川鯉八
「ビール売りの女」古今亭駒次
「道具屋」三遊亭好の助
「もう半分」桂夏丸
(仲入り)
「寛永宮本武蔵伝 山田真龍軒」神田松之丞
「出待ち」柳家わさび
「大工調べ(序)」立川笑二

「パントマイム」カンジヤマ・マイムB
「宮戸川」古今亭志ん輔

 10:30に到着したが,既にちょっとした行列。先頭の熟年ご夫婦に続いてギャルズ数名。青年一人に続いて並ぶ。
 暫くして,鯉八さん,夏丸さんが到着。浅草演芸ホールが初めてらしい笑二さんは入口を探してしばしウロウロ。

 最前列まん真ん中に陣取る我々夫婦。舞台が近くて高いので見上げる感じ。結構な客の入り。

 六人の予定だった審査員は二名欠席で四名に。
 ジャンケンで決まった順番は不思議にチラシ写真の並び通り。

・紹介の時から当日放送のNHK新人落語大賞の話題を押しっぱなしの鯉八さんからスタート。
 ところが時間配分に手違いがあったらしく,当初のプログラムでは一人当たり15分予定だった持ち時間が,二人目の駒次さんから急遽20分に変更されたらしい。
 そのうえ,開演後もお客さんが増え続け,鯉八さんを聞いていない客(審査員)がかなり居たりとか,どうにも鯉八さんには不運な状況。NHKの反動なのか弾けたというか抜けた感じで面白かっただけに勿体ない。

・駒次さんはBS笑点の若手大喜利等で拝見したことはありますが,高座は初めて。野球に疎い私でも面白かったし会場受けもすごかった。

・全く初めての好の助さん。ナポレオンズの背の高い方の息子さんなんだとか。こちらも面白かった。

・怪談噺で挑んだ夏丸さんの高座は二回目。前回も怪談で「江島屋怪談」だった。如何にもなオドロオドロしさではなく淡々とした口調がかえって怖い。
 怪談は結構だけど,マクラでの唐突な歌とか空回り。目立つ言い間違いもあり惜しい。

 仲入りで気がつけば二階席にもそこそこのお客さん。

・松之丞さんは間近で見た汗の量が尋常じゃない。
 私が講談を知らない為かもしれないが,笑いはいらないんだけどというタイミングでちょいちょい挟んでくるのが気になる。ひたすらカッコ良いのを聞きたいな。

・わさびさんは二回目か。話はもうちょっと練れそうな気もするんだけど,何しろホワンとした雰囲気と強烈な表情のギャップが面白い。結構好き。

・笑二さんの大工調べは何度か聞いているけれど,やっぱり特に終盤の与太郎の啖呵が堪らない。

 鯉八さんがスマートフォンを持って現れ「(NHKで)今俺が演ってる」と司会の志ん輔さんに見せるなど,バトルとは程遠いユルーイ雰囲気のなかでの結果発表。死装束と皆から揶揄された白い着物で挑んだ松之丞さんが優勝。
 審査員からの個別の寸評で忘れられたわさびさんが泣きながら舞台を去るという件も面白かったな。

 鯉八,笑二という贔屓のお二人が優勝できなかったのは残念だけど,総じて皆さん面白かった。偉そうに言えば予想以上に面白かった。帰宅後に録画で見たNHK新人落語大賞と遜色ないくらい。