宮治本舗 エピソード Ⅱ@内幸町ホール

2015/07/31(金)19:00 千代田区立内幸町ホール

「オープニングトーク」桂宮治
「犬の目」春風亭昇吾
「普段の袴」桂宮治
「鰻の幇間」桂宮治
(仲入り)
「蛙茶番」桂宮治

 以前のように開演前に舞台脇から出てきてのフリートークは無し。
 普通に幕が上がってから,高座の前でスタンディングでのトーク。とにかく「疲れている」とのことで,さらに昼間の仕事で黄色い人が追い打ちをかけたらしい。

 宮治さんからメクリのまま「開口一 番」さんと紹介された春風亭昇吾さんの「犬の目」。
 桂文珍さんに「真空管アンプで聞く昔の名人のよう」と評された(宮治さんの話なので眉つばものだけど)特徴的な声。
 何ともいえない可笑しみがある。結構,好きかも。二ツ目昇進間近だそうで,気になります。

 さて宮治さん
 「普段の袴」は先日の宮治展でおろした話らしい。
 宮治さんの「侍」,特に身分の高い鷹揚な殿様が好き。

 「鰻の幇間」は少し急いだ気もしますが安定の面白さ。
 
 「蛙茶番」も宮治展でおろした演目かな?宮治さんの面白ろを盛るにはうってつけの器。

 次回は特別編。誕生日に国立演芸場で師匠桂伸治さんをゲストにお招きして師弟でイチャイチャする様を見に行く。チケット入手済み。楽しみ。

2015 立川笑二独演会~『師匠の噺(愛宕山)』と他二席~@お江戸上野広小路亭

015/07/24(金)19:00 お江戸上野広小路亭

「持参金」
「天狗裁き」
(仲入り)
「愛宕山」

 「笑笑の話はもう飽きましたか?」で始まったこの日の会。あちこちで話しているらしい笑笑さんの送別会の話。私も間接的には聞いていたが,笑二さんから聞くのは初めて。笑二さんの会の受付にはいつも笑笑さんがいたね。

 「持参金」は嫌いな話。嫌な気分になる。
でも,2013年4月「集まれ前座応援団」道楽亭で前座時代の笑二さんのこの話を聞いた時には感動ものだった。
 基本的な要素は同じなのに,何だか良い話になっている。
 笑二さんを定期的に聞くようになったのは,あれからだ。

 久々に聞いた笑二さんの「持参金」。やっぱり良かった。この話だけでも来た甲斐がある。

 もちろん,あとの二席も楽しかった。「愛宕山」のサゲはチョッとしっくりこなかったけれど,師匠の形なのかな?

 二条城近くの餃子の店(の近く)が気になって調べたら,何店かあるけど一番近いのはココだから,この辺りかなぁとGoogleマップを眺めながら空想。

立川談春三十周年記念落語会『もとのその一』−THE FINAL−追加公演@目黒パーシモンホール

2015/07/23(木)18:30 めぐろパーシモンホール 大ホール 3,700円

「権助魚」春風亭正太郎
「たがや」立川談春
「小猿七之助」立川談春
(仲入り)
「居残り佐平次」立川談春

ホールに「立川KOO春」さんからのお花。ご本人の姿も見かけた。

正太郎さんはお住まいがご近所で,小ホールではご自身の会を開かれるが,大ホールは初めてとか。
私も何度か聞いたことがある二ツ目さんで,しっかりとした話で評判もすこぶる良い。この日の「権助魚」も良かった。

談春登場。空気が変わる。「鍵屋」「玉屋」の蘊蓄からもう引き込まれて,後はそのまま終演まで。

いつもは手頃な価格で楽しめる,何人かのお気に入りの二ツ目さんの会に出かけることが多い。
年に何度か談春さんの落語を聞く。これは私の落語のリセットだ。
馴染みの二ツ目さんたちは,皆其々に面白く手頃な価格の会で充分以上に楽しませてくれる。
でも,談春さんはその向こうに広がっている落語の圧倒的な可能性を思い出させてくれる。

談春さんを聞くことで,二ツ目さん達の落語を聞く楽しみが広がる。

さて,明日24日は立川笑二さんの会へ。

第47回 立川談吉 だいじな会@ミュージック・テイト西新宿店

2015/07/14(火) ミュージック・テイト西新宿店

「もう半分」
「間合いの幽霊」
(仲入り)
「大工調べ(序)」

 「もう半分」がこの日のネタ出し。ネタ下ろしでもあるのかも。良いと思う。
 以前,私の妻が「談吉さんの鰍沢を聞いてみたい」と言った事があったが,笑いの少ない暗い話も以外と嵌るんじゃなかろうか。

 「間合いの幽霊」は新作。この日か二回目か三回目か。事前にご本人が「オチが……」とおっしゃっていたのを聞いていたせいか,たしかにオチが……。
 褒めている方もおられたのですが,良い悪いとか面白いつまらないではなく,テイストが違うものをくっつけた感じ。
 せっかく訳のわからない不思議な世界を引っ張って来たのに,サゲを聞くと「あぁ,ここに繋げるためだったのか」と,遡って醒める感じ。

「気持ち悪いのと変なのと気持ち良いのやりますので、」
と呟いていたこの会,終了後には
「気持ち悪いのと変なのは出来たけど、気持ち良いのは出来なかったなぁ」
と呟いておられた談吉さん。

 この日の「大工調べ」,結構気持ち良かったけどな。

シェアする落語 第10回 立川寸志@古石場文化センター 3F 第1和室

2015/07/11(土) 古石場文化センター 3F 第1和室

「挨拶」主宰
「幇間腹」立川寸志
「応挙の幽霊」(ネタおろし)立川寸志
(仲入り)
「トーク・シェアタイム」立川寸志,主宰
「佐野山」立川寸志

寸志さんの達者な事,面白い事には驚かなくなった。いや,キャリアを考えれば,毎回驚いても良いのだけれど,慣れてしまうものだな。

こちらの都合で前日は深夜まで仕事,当日も六時起きで午前中仕事からの参加で,二席目で少しウトウトきたのが勿体なかった。
でも,「応挙の幽霊」は確かにあまり聞く機会の無い話だけれど,比較的最近確かに聞いた覚えがある。妻も記憶があるというから,テレビかな?思い出せなくて気持ちが悪い。

トークタイム。自作のチラシというかレジュメを手に,いつも以上に主宰のノリが良い感じ。

トリネタの「佐野山」は正直言って好きではない話。単純に八百長を美談とらえることに抵抗があるのだけれど,日本人の心情的にはそういうものなのかなぁ。チョッとわからない。
でも,寸志さんの話は,出会いがしらでぶつかった酔っ払いの件でジンとさせて,それ以外は滑稽でサラっとしたあしらい。余計な事を考えずに抵抗なく笑って聞けた。あのセンスが好き。

そう言えば,今回初めて上手側の最前列に座ったけれど,壁の時計の音が結構気になるな,あの席は。
でも次回は会場が変わるらしい。駅からの距離も座敷席もそんなに気にならないけどなぁ。

打ち上げでもあまり料理に箸を付けることも出来ぬまま,主宰とのトークを繰り広げた寸志さん。もはや第二部といった充実した時間でこちらは楽しめたけれど,寸志さんと主宰にとっては打ち上げでも何でもなかったなあれは。
※でもお二人も楽しそうだった,と思う事にしよう。その後の内輪の打ち上げても喋り続けてたりして。