2015/04/25(土)15:00 四谷荒木町・橘家
「幇間腹」
「西行鼓ヶ滝」
(仲入り)
「景清」
良い会場。予想に反してちゃんと舞台があるんだね。しのぶ亭さんを少し幅を広げた感じかな。
※良い会場ではありますが,寸志さん曰く「トイレに鍵がかからないのが難点」。正確にいえば鍵はかかりますが……説明が難しいので会場で見て。
寸志さん作の地図については様々な意見もございましょうが,道が入り組んでいて判り辛いだけだと思うな。
「幇間腹」は序盤の若旦那が鍼の練習をする件が無く,初めから一八主体の話。
「西行鼓ヶ滝」は講談からの話らしい。
最近とみに涙腺が緩い私は「景清」の親子の情にウルっときたが,寸志さんはそこを推すわけでもなく,すかさず笑いを入れてくる。
どうせなら,突然の雷雨でどこかへ行ってしまった旦那の行動について,取り敢えず説明してくれよという思いはあるけれど。
どの話でも,言い淀んだり行きつ戻りつしたところが無いわけじゃないんだけど,気にさせないなこの人。
機器の故障で出囃子が流せなくなった時の関連の蘊蓄とか,演目の選択について戦略的であることを明言したりするあたり,知的で理詰めなのでしょうが,それが鼻に付かずにちゃんと面白さに繋がる。
異色の経歴が活きているのかもしれないが,結局は才能だよね。
気になる二ツ目さんは他にもいるけれど,例えば立川笑二さんが60歳でどんな落語を演っているかを私は見ることが出来ない。
でも,寸志さんの60歳は見られるかも。ギリギリだけど前座時代から見ている落語家さんの60歳の高座を見られるって楽しみ。70歳は無理かなぁ。