居島一平 エンドレスライブ 狂気の沙汰も客次第 第2回@道楽亭

2015/02/28(土)18:00 道楽亭

妻の誕生日。お子様をお持ちのご夫婦であればその成長で実感されるのかと思う歳月を,彼女が18歳(こちらは37歳)の時に知り合った彼女の歳の積み重ねで実感する。

そんな記念の日に,映画とか美術館とか,この日は興味深い会が揃っていた落語とかではなく,本人の希望により参加したイベントがこちら。お笑いマニアか!

米粒写経の漫才は何度か聞いたことがあり,相方であるサンキュータツオさんは東京ポッド許可局関連のイベントや,渋谷らくごのトークでも何度か拝見しているが,居島さんの単独は初参加。
開場10分前に到着で,5人ほどの行列。それでも最前列ど真ん中を確保。満員御礼とのことで,お馴染みの楽屋スペースもなく,両脇のカウンター?も外された状態。
数日前にTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」に出演された影響もあったらしく,比較的ご高齢のご夫婦の姿も何組か。場所や道順に関する電話の問い合わせが多かったと席亭の話。
そんな盛況ぶりにもかかわらず,居島さん本人が開演時刻を勘違いして20分程遅刻というハプニングからの開始。

内容としては居島さんがボロボロの浴衣に旧日本軍の帽子という出で立ちの「戦後生まれの傷痍軍人」という態で,主に日本史に関する膨大な知識に基づいたライト(right)な話題をひたすらハイテンションで喋り続ける。
40分ほど喋り続けたあたりで飛び入りゲストのねずっちさんと交代。その後に仲入り。

仲入り後も喋り続け,最後は客席も巻き込んだ三島由紀夫さんのモノマネで終了。

居島さんは顔も声も迫力があるうえに,ステージ最前に立たれるので,大きな声を出すたびに怯える妻。ほぼ真上を見上げる感覚で首が痛かった。

居島さん,ねずっちさん,居島さんの後輩芸人さん(ごめんなさいお名前忘れた)をお客さん9人で囲んで打ち上げに,ラジオきっかけのお客さんの姿は無し。

ところで,このイベントを知ったのは妻と二人で参加した道楽亭の出張寄席で見たチラシでなのですが,その時の妻の反応を私が勘違いしたふしがある。
自分の誕生日のチラシを発見して,その内容が自分も好きな東京ポッド許可局繋がりの居島さんのイベントであることを私に告げる。
単にそれだけのことを私の脳内では「妻が居島さんのイベントに参加したがっている」と捉えたようです。でも,拒否もしなかったし,最前列に座って居島さんの迫力に怯えながらも,打ち上げ後は「楽しかった~!」と言ってたので結果オーライ。

『よこはま宮治展』@のげシャーレ

2015/02/25(水)19:00「よこはま宮治展」にぎわい座・のげシャーレ

「オープニングトーク」桂宮治,瀧川鯉○
「狸札」瀧川鯉○
「徳ちゃん」桂宮治
「花見の仇討」桂宮治
(仲入り)
「百年目」桂宮治

 最前列確保のため新宿の仕事を一時間早く終える予定だったのに,すっかり忘れて定時まで仕事。
 結局のところ間にあって,しかもほぼ満席だったのに上手端とはいえ最前列を確保。皆が最前列に座りたがるわけじゃないんだなぁと改めて。

 開演直前,私の直ぐ近くの舞台袖から誰かが客席を覗きこんでいたけれど,あれは宮治さんだったのかな。

 二ツ目昇進間近のこの日の前座,鯉○さんの回のチラシが折り込まれていた事について一通りいじる。

 今までで最も辛かったという,この日の朝からの仕事の話。JR池袋駅で見かけた中国人観光客の話。お嬢さんの話。今だから語れる師匠,桂伸治さんの話。

 先日の要町では私のリクエストを却下された「徳ちゃん」が聞けた。
 他の人で聞いたことが有るような無いような……古典と言うよりは古めの新作なのでしょうか。
 題名が「徳ちゃん」なのに,前半は別人ばかりが話しているような印象があり,敢えて「徳ちゃん」の人となりを出し惜しんでいるのかと勝手に妄想が膨らむが,動き出してからの徳ちゃんが普通の人なのでいささか拍子抜け。
 というよりも,花魁が強烈すぎるのか。凄いなぁあの花魁。結局のところ面白かった。

 「花見の仇討」は要町に続いてだけど,やっぱり面白い。
 「百年目」を控えてるためか,あまり捏ねずに素直な高座で実力発揮。山の上で待っている浪人が下でうろうろしている巡礼兄弟を目で追う辺りとか巧いよね。

 ネタ出しの「百年目」は主宰者指定のネタ下ろしでもあるらしい。
 長めに間をとった場面で,台詞がとんだのかと勝手に心配したが,そんな訳でもなく流石の出来。。
 充分に仕上げてきたというよりも,その場で作り上げるだけの素地があるんだろうな。
 先日テレビで拝見した古今亭寿輔さんの名前が出て笑った。

 次回の「よこはま宮治展」は8月26日(水)との速報。

 帰宅後に見た,BS笑点特大号の録画でも宮治さん登場。

第8回 要町落語会・桂宮治の会@要町一丁目会館

2015/02/21(土)14:30 要町一丁目会館
「道灌」
「禁酒番屋」
(仲入り)
「花見の仇討」

広いとは言えない時代のついた町内会館での迫力の熱演でしたが,押し付けがましさや圧迫感は無く,くどくなるギリギリの絶妙な匙加減で,新作漫談も含めて全てが面白かったなぁ。

開演前にHPの打ち合わせで顔を合わせたので,未だ聞いたことが無い「徳ちゃん」をリクエストしておいたのだが,その後別のお馴染みさんと会って「最近,徳ちゃんばっかり聞いてる」と言われたらしく,私のリクエストは却下された。

「どいつもこいつもうるさい客」だと毒づかれたわけだが,打ち上げに残ったのはそんな客ばかり。

客席には何人もいたはずの女性客はおろか,女性スタッフも参加せず。

お席亭を含めたおじさん9人の飲み会で,宮治さんは客に気を使わず羽を伸ばす。
とはいえ,このメンバーは「桂宮治に気を使われない客」であることが嬉しいという,面倒くさいメンタリティーの客揃いなので,そんな宮治さんをニコニコと眺めている。
客の心理を知り尽くした宮治さんの高度な接遇,敢えての気の使わなさである。

この日の早朝に新潟からの深夜バスで東京に戻り,横浜の自宅で仮眠を取って出かけてきた私は,さすがに早めに退席したが,むさ苦しくもお気楽な打ち上げも込みで,楽しい落語会でした。

渋谷らくご@ユーロライブ

2015/02/15(日)14:00「渋谷らくご」@ユーロライブ
「厩火事」柳家わさび
「清水次郎長伝 お民の度胸」玉川奈々福 / 玉川みね子
「狸の鯉」立川志ら乃
「うどんや」柳家喜多八

2015/02/15(日)17:00「渋谷らくご」@ユーロライブ
「反対俥」桂宮治

 11月の「渋谷らくご」立ち上げ時に購入したものの,それ以降タイミングが合わずに使っていない回数券。この日は昼夜で予定を入れていたが,夜,自宅マンションの管理組合会議が入り,最後まではいられない事になった。

 新宿での仕事を昼過ぎで終わらせて,渋谷に向かう。渋谷で迷う。渋谷嫌い。会場に着くと既に開場していたが,最前列が空いていた。

 わさびさんは笑点の若手大喜利で何度か拝見したことはあるけれど,生は初めて。凄いな,顔が。面白かった。

 浪曲を生で聞いたのは初めて。「ヒロサワトラゾウ」の名前は聞いたことはあるけれど,いきなり言われてもそりゃあんな反応しか返せない。
 奈々福さんも良かったけれど,みね子さんの合いの手と三味線に痺れる。私ぐらいの世代だと無自覚であっても僅かながら刷り込みがあるんだろうな。カッコいい。

 志ら乃さん,喜多八さんはいうまでもなく楽しいが,志ら乃さんの出だしでの喜多八さん以上の,いや以下の?テンションの低さが面白かったなぁ。

 ロビーで時間を潰して,そのまま夜の部。途中退席が前提なので出口近くの最後列に座ろう思ったけれど,客も疎らだし,宮治さんの後は浪曲なので台や椅子の用意で少し時間がかかるだろうと都合良く自分に言い訳して最前列通路寄りに座る。

 宮治さんはお馴染みの愛にあふれた春風亭昇太さんネタとお嬢さんの話からの「反対俥」。
 あれはもう意図的にサゲに見せかけた「芸者を揚げる」の件で,一人のお客さんの拍手を誘ったうえで更に続けるが,何故かここから実際のサゲまでの短い部分で乱れる。
 苦笑いで高座を降りる宮治さんを見届けて,立って出口に向かうと,出口付近の席に会のキュレーターであるサンキュータツオが座っていた。途中退席してゴメンナサイと心の中で詫びながらダッシュで帰宅。結果的にはもう一人聞いても間に合ったな……

 次回「渋谷らくご」の宮治さんは16日の「まくら王」か。

集まれ!前座さん応援団「未来の名人を聴け」第24回@道楽亭

2015/02/14(土)18:00「集まれ!前座さん応援団『未来の名人を聴け』第24回」@道楽亭
「たらちね」立川寸志
「狸の鯉」桂竹のこ
「山号寺号」快楽亭ブラ坊
(仲入り)
「まめや」立川寸志
「千早ふる改」桂竹のこ
「のめる」快楽亭ブラ坊

 二ツ目目前の寸志さん。流石の面白さ。実際には細かなミスもあるのだけれど,気にさせないところが凄い。「まめや」のサゲが腹立たしい。

 竹のこさんの「狸の鯉」。この話自体を初めて聞いた気がする。
 「千早ふる」は元の話も強引だけど,輪をかけて強引な再解釈で面白い。ただ,もっとそれなりの整合性を上げると更に面白くなると思うな。

 ブラ坊さんは「のめる」をネタおろし。素直に丁寧に演って良い感じ。

※腹八分目の伝説の唐揚が気になった。

立川談吉 だいじな会 Vol.22@ミュージック・テイト

2015/02/10(火)19:30「立川談吉 だいじな会 Vol.22」」@ミュージック・テイト
「子ほめ」
「しわいや」
「孝行糖」
(仲入り)
「寝床」

 開演暫くして喉に問題発生。なんとか「子ほめという技」を繰り出し終えて,珍しく高座でペットボトルの水を飲むが,おもわしく無い様子。

 そのためか「孝行糖」を「しわいや」に変更したようだ。初めて聞く話だったのは儲け物。

 その間にある程度持ち直したようで「孝行糖」も。

 仲入り後の「寝床」はネタ下ろしということだけど,こちらとしても喉の調子が気になって出来がどーこーどころではないままに終了したけれど,手応えとしては次回に期待してよさそう。