2014/12/08(月)19:00 道楽亭
「オープニングトーク」
「仏四噺」立川談吉
「薮入り」桂宮治
(仲入り)
「長短」桂宮治
「天災」立川談吉
何とも勿体ない少なめの客入り。戸越銀座おじさんの姿も見えず。
「楽屋で話せばいい」内容が嬉しいオープニングトーク。
日本の古典を荷う若者らしく,謙譲の精神にあふれたジャンケンで談吉さんがトリに決まり頭を抱える。
「仏四噺」は,とにかく初っ端の「三っつか四っつ」がたまらないのだが,客受けと私のツボがズレていて毎回不安になる話。
宮治さんは,お嬢さんの話で良い父親アピールからの「藪入り」というあくどい演出。まともに聞いたら泣くしかない。
マジ泣きを避けたいので目を逸らして意識を半開きというか半閉じ。山場を乗り切って気を緩めたら,私が嫌いな亀吉の台詞。馬鹿な事をしたと後悔。
仲入り明け。長さんの無類の饅頭好きが伝わる一瞬が可笑しい宮治さんの「長短」。一気に温度が上がった感じ。
まさかのサゲ!マクラで落語の入りやサゲに触れてたのは,これを演りたかったんだね。く,くだらね~(褒め言葉だよ)。
話には出てこない言葉じゃなかったっけ?聞き逃したけど振ってたのかな。まぁ,皆が知ってるからいいか。ご本人も「してやったり」って感じだったし。(まるであの日の笑笑さんのように……)
談吉さんの「天災」では,威勢が良くって喧嘩好き。だけど気のいい八五郎の煙草屋での最後の台詞が大好き。
そして,「ヤナギ」から「バーガー」までのギリギリの飛躍に,今回もまた笑ってしまう。
打ち上げは女性客が一人も参加せず,演者とマスターを入れて,知った顔ばかり男性八人がテーブルを囲む冬景色。
いつもは立ちっぱなしで場を盛り上げる宮治さんも椅子に沈みこんで気が抜けた状況。客と客の間に演者を挟むなどという気配りもなく,私の隣に談吉さん,その隣に宮治さんが隣り合わせでビールを飲んでいる。
見るともなく聞くともなく,この二人が真面目な顔で落語の話をしているのが漏れ聞こえてくるのに秘かに感動。至福の時。
酒が進むにつれ,賑やかにはなるが華やかにはならない会。楽しかったなぁ。
翌々日の談吉さんのだいじな会に向けた,ハードなリクエストも出ていたけど,どうなるか。