挑戦!新・宮治本舗 2@国立演芸場

2014年07月29日(火)19:00「挑戦!新・宮治本舗 第二回」@国立演芸場
ゲスト:三遊亭小遊三

「オープニングトーク」桂宮治
「雑排」雷門音助
「棒鱈」桂宮治
「お化け長屋」桂宮治
「鰻の幇間」三遊亭小遊三
(仲入り)
「船徳」桂宮治

 この日,私の勤務地である新宿では立川談吉さんが出演する会と,立川笑二さんが出演する会があり,後ろ髪を引かれながら新宿を後にする。
 更にはこれまで皆勤だった野毛での立川こはるさんの会もあり,横髪も引かれながら三宅坂へ。
 会場で妻と合流。見知った顔が何人も。我々の席は下手側最前列。すぐ後ろには戸越銀座おじさん。

 開演数分前に宮治さんが上手側幕横から出てきてトーク。
 「前回は三席とも長過ぎて終了時刻が遅くなったから今日は短めにします。」と言ったけど全然信じられないし,結果全然短くなかったし,でも全然いいんだけど。

 音助さんって宮治さんのお嬢さんのお気に入りでしたっけ?良い人そう。話もきっちり。

 「お化け長屋」の後半は初めて聞いた。というか,知らなかった。
 「船徳」では序盤で明らかなトチり。事前にかけた西荻の時と全く同じところをマジでトチったらしい。
 一方これはトチリではないのだけれど,竿を流される場面で扇子を舞台袖に飛ばして,櫓はどうすんだ?と思わせて帯の後ろに隠しておいた別の扇子を出して見せるというサプライズ演出……だったんだけれど,前方の席客からは,初めからもう一本の扇子が見えていて,そういうことだよねと思われていたはず。

 そんなこんなも含めて結局やっぱり面白かったんだけれど,この日の白眉はゲストの三遊亭小遊三さんの「鰻の幇間」。
 私は三遊亭小遊三さんの生の高座は初めて。
 「鰻の幇間」は最近では6月のレフカダと今月の道楽亭で宮治さんのを聞いた。
 どちらが面白いとかつまらないとか良いとか悪いとかではないんだけれど,小遊三さんの「鰻の幇間」は絶妙に力が抜けている。「鰻の幇間」という話が持っている面白さそのままに面白い。白焼きだね。今の宮治さんにはおそらく出来ない話。
 「手短に!」言えば,「宮治ってスゲー汗かいていろいろ詰め込んでるけど,落語って普通にやれば面白いじゃん。」と思われかねない。
 そもそも演者としてのタイプの違いなのか,これこそが二つ目と真打,経験の差なのか。考えてみれば怖いゲストを呼んだものだ。

 でもさ,宮治さんの濃厚なタレがまた美味いしクセになるんだよね。というわけで,早速次回のチケットを先行予約済み。「居残り佐平次」楽しみ。

※終了後のロビーで,早速「手短に!」を乱用するOL風女子発見。あのギャグ,「典子は、今」的な連想をしてしまったな。