第五回 談吉百席@サンライズホール

2014/03/08(土)19:00 東池袋サンライズホール(晴)

「たらちね」
「半分垢」
(仲入り)
「おせつ徳三郎」

 いろいろな女性の話。

 「たらちね」では序盤の「ふぐ」にはまる。談吉さんがバナナの皮を置いたところが見えたのに,まんまと踏んじゃったなぁ。

 清女さん(略)はゆったりとしたテンポの言い立てで「丁寧な言葉遣い」が際立つ。

 談吉さん自身も言及していたように,現代では判り辛いオチではあるけれど,だからこそ言葉の面白さ心地よさを感じられる。全く変えないというのもどうかと思うが,このあたりの談吉さんの判断が私にとって具合がよい場合が多い。

 「半分垢」のおかみさんは,前半で久しぶりに修行から戻っただんなの自慢を嬉々として並べ立てるが,度が過ぎたことを当のだんなに怒られ,後半は木で鼻を括るような表情・口調で前半とは真逆の説明。単純で極端な拗ね方が愛らしい。
 「馬を履く」という画が浮かんでこないが,腑に落ちなかったり辻褄が合わないままの方が面白いこともあるということです。

 仲入りでは五月公開予定の談吉さん出演の映画「ヨシナカ伝説~義仲穴」の秋原監督が「舞台挨拶付き上映会」のチケットを販売。結構売れていた様子。私も二枚購入。

 「おせつ徳三郎」のおせつと徳三郎は,前半では想像を超える罰に怯える定吉の台詞で描かれるだけ。
 後半は主に徳三郎の出番となるが,おせつは最後の最後にようやく登場。
 思いつめて心中という場面での浮世離れした台詞がおかしい。オチともいえないような終わり方だけれどいいね。あれ,思い出したらウルッときた。

 次回「第六回談吉百席」は6月7日土曜日。ますます楽しみ。