やなぎかげ

 まだまだ暑い土曜日の午後に奥様を引っ張って久良岐能舞台で行われた能衣装・能面展へ。


 帰り道,近所の店で晩酌用のお酒を選ぶ。夕飯はカツオだとのことなので,買い置きの赤ワインでいいかと,小さい缶ビールを1本だけ買う。
 早めの食卓にカツオのたたきがならぶ。ワインを開けようとすると,奥様が水差しにはいった液体を運んできた。
 デキャンティングでもしてくれたのかと思ったけれど,どう見ても赤ワインの色ではない。
 奥様曰く「あわせてみました」。
 あぁ,以前奥様の実家から高級な味醂をいただき,無論料理に使うべきなのでしょうが,落語に出てくる「柳陰」を試してみようと,とっておいたのでした。
 極簡単に言えば「味醂」と「焼酎」をあわせたもので,落語では「鯉のあらい」に井戸で冷やした「柳陰」で暑気払いでした。
 想像通り,かなりの甘口になりますが,料理の邪魔をするようなことも無く,なかなかいけました。
 あわせる味醂と焼酎の組み合わせ次第で無数の味わいが生まれるのでしょうが,興味のある方はお試しください。飲み口が良すぎるのが怖いところですが。