昨夜,新宿で不思議な人達を見ました。

 いや,そりゃ夜の新宿にはいろんな不思議な人がいるだろうさ。でも,私が知っている新宿って,JR新宿駅西口から某大京ビル,その先の東京メトロ(なんて恥ずかしい社名なんだ)西新宿駅にいたる線の範囲なので,それほど怪しげなエリアではないと思うのだが。

 外見は普通。極々普通の若いサラリーマン&OL各3人(だったかな?)のグループ。私がJR新宿駅西口へ急ぎ足で向かう途上,ビックカメラの辺りで追い越した。彼らもおそらく駅に向かっていたのでしょう。

 で,何が不思議かっていうと,それぞれにリコーダを手にして演奏しながら歩いてる。それも,皆さんが小中学校で習った(今の学校じゃやらない?)縦笛(ソプラノリコーダー)ばかりじゃなく,ソプラニーノやアルトや呼称は管見にして自信が無いが,様々な種類のリコーダーを演奏しながら歩いているわけだ。リコーダーサークルか?サークル活動の帰りか?

 私の耳では判断がつかないが,驚くほどうまいとも思えない,というより何やらゆるーい雰囲気のノスタルジックな「たてぶえ」の音色をささやかに響かせて,道行く人々の幼い頃のあまずっぱい記憶をくすぐり緊張感を根こそぎ奪い去りながら,楽しげに彼らは歩いておりました。また。遭遇したいものです。

九代林家正蔵襲名披露

 2005/05/15神奈川県民ホール。顔ぶれは出演順に春風亭小朝、林家木久蔵、柳家花禄。それに曲芸というのか太神楽というのか、翁家勝丸さん。

 この方が、なんでしょう、どう見ても何度かマジに失敗してましたね。フォローの喋りは面白いんですけどねぇ。

 小朝さんは創作を。この方,誰もが認める才能の持ち主ですし,現在の現役噺家さんの中ではピカイチだと私も思います。
 二十年も前でしょうか,新橋演舞場の小朝さんの公演に行いきました。確か演舞場で落語の公演が行われたのはそれが最初だったと思います。当時から小朝さんは特別な存在で,そうでなければ演舞場でなど出来ませんが,感嘆したのを覚えています。とは言っても演目などは覚えておらず,その時に前座を務めて「あにさん(小朝さん)が演舞場で初めて落語をやるといっても,先にやるのはあたしですから……」と言っていたのが,今は亡き四代目桂三木助さんだったのが今となっては印象的ですが。
 でも,時に理が勝ち過ぎるというか,狙いがタイトというか,今日の噺は,「寝たきり老人」「嫁舅」「葬儀」といった題材に「カラオケ」をからめて扱い,いささか際ど過ぎる内容だったような気もします。小朝さん目当てのお客さんにはよいのでしょう。改めて小朝さんを聞いてみたいと思います。

 木久蔵さんは、笑点ネタや八代林家正蔵(林家彦六)の真似できっちり笑わせてくれました。

 花禄さんが仕切った口上。花禄さんは似た境遇の身の上話。
 小朝さんは「正蔵は他の噺家がどんなに稽古をしても身につかない,生まれつきの何かをもっている。」と持ち上げ「その代わり,誰もがもっているものを持っていない」と落とす。十年後の正蔵を楽しみにしろと言い,その頃には正蔵が放棄した?三平を自分が継ぎ,花禄が小さんになっている,とも。木久蔵さんがどうなっているのかには触れなかったな小朝さん。(小朝>三平は無いと思うぞ。本人も本気でなりたがっているとも思えないし。)
 木久蔵さんが無難にまとめる。

 花禄さんは「長短」。この方も評価が高いようです。私も嫌いではありません。でも,小朝さんとは違う意味で,計算し過ぎというか,作りすぎというか……。等といっている時に頭の中に比較の対象として浮かんでいるのは小さんさん。それは酷というものでしょうね,我ながら。方向性も違うのだろうし。

 さて九代林家正蔵「子は鎹(かすがい)」
 期待通りでした。それ以下でも、かといってそれ以上でもなく。今の段階では,(面白くないという意味ではなく)面白味に欠けるきらいはありますが,まっとうに取り組んでいる姿勢には期待。また見たいと思います。

昨日は初泳ぎ

 朝起きると曇り空。良くなると言う天気予報を信じることにする。
 潮を調べるとこちらも昼に向かって満ちてくる。

 自宅最寄の駅から、通勤とは逆方向の電車に乗り終点まで。さらに20分ほど歩くと海岸に出る。何組もの家族連れがテントを張ってバーベキューの用意をしている。更に10分程で毎年の定位置に到着。ここまでくると人影も少ない。
 早速膝まで海に漬かってみるが思いの他冷たい。太陽は雲に遮られたまま。体を冷やしたら回復しそうにないし、何より太陽光が無いと水中が暗くて景色がいまいちだし。
 で、大陽待ち。次第に雲が薄くなり、寝転んでいる顔がほてってくる。

 マスクとフィンを持って海中に。冷たい冷たい。けど、気持ち良い。時々潜りながら少しづつ沖に向かう。泳いでいても体温が下がっていくのがわかる。手で心臓辺りを押さえてみる。心臓麻痺ってどんな感じで起こるんだろう・・・
 手ごろな距離に岩礁があるのだけれど、先客がカヌーで乗りつけ釣りをしているので手前でUターン。
 あぁ、時計を忘れた。せいぜい10分くらいで岸に戻る。

 数人の子供が波打ち際で遊んでいたが、私に影響されたのか水に入り始める。風邪を引いても知らないよ子供達。

 このころから雲が完全に切れて真夏の日差し。しばらく甲羅干しで濡れた水着を乾かし家路へ。12:00過ぎたばかりなので、駅はこれから遊びに行く人達でざわざわ。

 私は一足先に帰ります。